文学部歴史学科岡本隆司教授、「アジア・太平洋賞特別賞」「樫山純三賞」を受賞
岡本隆司教授の『中国の誕生 東アジアの近代外交と国家形成』が、第29回 「アジア・太平洋賞特別賞」(毎日新聞社、アジア調査会)、第12回「樫山純三賞」 (樫山奨学財団)を受賞しました。
各賞の詳細・選評については、以下のページをご覧下さい。
「アジア・太平洋賞特別賞」「樫山純三賞」
岡本隆司著『中国の誕生 東アジアの近代外交と国家形成』
名古屋大学出版会 562頁
2017年1月発行
定価:本体6300円(税別)
ISBN:987-4-8158-0860-0
東アジア在来秩序を揺るがした明治日本の登場から、琉球、ヴェトナム、朝鮮、チベット、モンゴルへと続く属国・藩部の危機と再編を通して、現代中国の原型が浮かび上がる過程を詳述、万国公法などの翻訳概念の変容を手がかりに、誰も描きえなかった
「中国」 誕生の全体像に迫った渾身作。
【目次】
第1章 清朝の対外秩序とその変遷 - 會典の考察を中心に
第2章 明治日本の登場 - 日清修好条規から 「琉球処分」 へ
第3章 新疆問題とその影響 - 「海防」 論と 「屬國」 と 「保護」
第4章 ヴェトナムをめぐる清仏交渉とその変容 - 1880年代初頭を中心に
第5章 清仏戦争への道 - 李・フルニエ協定の成立と和平の挫折
第6章 清仏戦争の終結 - 天津条約の締結過程
第7章 「朝鮮中立化構想」 と属国自主
第8章 自主と国際法 - 『清韓論』 の研究
第9章 属国と儀礼 - 『使韓紀略』 の研究
第10章 韓国の独立と清朝 - 「自主」 と 「藩屬」
第11章 「領土」 概念の形成
第12章 「主権」 の生成 - チベットをめぐる中英交渉と 「宗主権」 概念
第13章 「主権」 と 「宗主権」 - モンゴルの 「独立」 をめぐって