京都府立大学では、研究成果を出版物として発刊することを奨励し、図書館や教育研究機関等に送付するなど、本学における研究成果を広く一般府民に公表することを目的として、「研究成果公表支援事業」を実施しています。
平成24年度事業として、次の図書が出版されましたので、お知らせします。
『金融取引法の現代的課題』<晃洋書房>
瀬々敦子(公共政策学部准教授) [著]
平成25年3月10日発行
ISBN978-4-7710-2428-1
概要
金融は、産業界のみならず社会全体の血液である資金の流れを司る人体でいえば心臓にあたる重要な機能を果たしているが、金融業界はこの20数年、銀行による証券や保険販売の解禁、UFJが東京三菱に吸収される直接の原因にもなったBIS規制、911以降強化されてきたマネーロンダリング規制、リーマンショックの温床にもなったセキュリタイゼーションの進展、信託法の80年ぶりの改正、40年間封印されてきた預金保険の発動、盗難通帳による不正払出事案で銀行を勝たせてきた判例の変更・預金者保護法の制定、振り込め詐欺防止法制定、貸金業法改正、リーマンショックや震災に対応するための中小企業向け金融の支援立法など、大きな激変を経てきた。
本書では、国民一人一人に大きな影響を与えたこうした激変とそこから生ずる法律問題について、著者の金融業界における14年間の勤務経験も生かし、理論的かつ実践的に考察を行っています。