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シンポジウム「古典に学び、古典に遊ぶ」を開催しました

[2010年11月17日]

シンポジウム「古典にまなび、古典にあそぶ」を開催しました

 11月14日(土)午後1時30分から、本学大学会館2階ホールにて、京都府立大学文学部・京都府立大学地域連携センター・京都府立総合資料館・京都新聞社の主催による公開シンポジウム「古典にまなび、古典にあそぶ―『古典籍へようこそ』出版を記念して―」を開催しました。本学文学部日本・中国文学科教員と府立総合資料館文献課職員は、2007年以来、共同で「古典籍をあじわう」「古典籍へようこそ」という府立総合資料館の古典籍を紹介する記事を連載してきました。今回のシンポジウムは、その内容をまとめて京都新聞出版センターから刊行された書籍『古典籍へようこそ』の出版を記念するものです。現在も継続中の連載が趣を変えて「遊びをせんとや生まれけん」と題した「まなびとあそび」を中心にしたものになっていることから、今回はこのようなテーマでシンポジウムを開催することになりました。当日は約100名の方にご参加いただいて、なかなかの盛況になりました。

 まず竹葉剛学長による開会挨拶の後、次の講演が行われました。
・藤原英城(京都府立大学文学部教授)浮世草子に学ぶ―新収貴重書「八文字屋本」から
 近年府立総合資料館(以下「資料館」と略称)に入った江戸時代の八文字屋本(京都の八文字屋が刊行した浮世草子を中心とする江戸時代の読み物)を紹介し、当時の評価が今とは違ったこと、「あそび」のための書物が実用、つまり「まなび」に用いられていたことを説明するとともに、「和漢朗詠集」の 一部分が書き込まれていることを紹介。

・赤瀬信吾(同 教授)『和漢朗詠集』は、永遠の教科書
 『和漢朗詠集』が広くまなばれていたこと、漢詩を引用しているが、日本的な題材を重視し、季節感などにおいて日本人の感性が表出されていることを説明。

・林 香奈(同 准教授)白楽天の詩文に見るまなび
 『和漢朗詠集』に最も多く引かれる中国の詩人白楽天の詩文を通して、唐代中国における学びの諸相を述べる。

・母利司朗(同 教授)近世における『和漢朗詠集』と手習い
 江戸時代においては、『和漢朗詠集』が手習いの手本、つまり実用的な「まなび」の素材として使用されていたことを指摘する。

・藤原直幸(京都府立総合資料館文献課)江戸の暦について学ぶ・遊ぶ~渋川春海の『日                   本長暦』から~
 近年冲方了の小説『天地明察』で関心を呼んでいる江戸時代の学者渋川春海の『日本長暦』の内容とそのおもしろさを紹介する。

・小松 謙(京都府立大学文学部教授)「学び」から「遊び」へ―『三才図会』をめぐっ                  て
 中国においては、元来「読書」とは勉強のことであったが、やがて出版の発達とともに大衆的な教養書が娯楽のための書物へと変化し、娯楽のための読書が生まれたことを紹介し、明代の図解百科『三才図会』を通して、当時成立しつつあった「学び」つつ「遊ぶ」という状況について説明する。

 この後、会場からの質問を踏まえたディスカッションを行って、書物による「まなび」と「あそび」について議論した後、京都府立総合資料館副館長の山本 真氏による閉会挨拶で終わっりました。

 ご参加くださった皆さん、本当にありがとうございました。今後とも、府立総合資料館と連携しつつ、このような試みを続けていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

藤原英城教授の講演

藤原英城教授による講演

藤原直幸氏による講演

府立総合資料館文献課の藤原直幸氏による講演

ディスカッションの模様

ディスカッションの模様

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京都府立大学文学部

e-mail: gakuji@kpu.ac.jp


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