1月9日(水)5コースの「精神保健福祉相談援助の基盤 I」に、大津保護観察所 長尾 和哉 所長をゲスト講師としてお迎えしました。
今回は、「更生保護」をテーマに、非行や犯罪をした人々の立ち直り支援についてご講義いただきました。対象者の尊厳を尊重する姿勢を貫くことの大切さをはじめとして、ソーシャルワークの基本につながる内容が多くありました。また、信頼関係は作ろうとして作れるものではなく、対象者との誠実なかかわりの結果として形成されるものであるということなど、特効薬のない立ち直り支援に取り組む上で、法制度や援助理論/技術に加えて必要とされる、援助者の心構えについても教えていただきました。
この科目は、資格取得にかかわらず、福祉社会学科1回生の8割程が毎年受講しており、当日は上級生も聴講しましたが、非行や犯罪をした人の側に立つ支援の重要性を学び、将来の進路としての関心も芽生えたようです。国家公務員である保護観察官には、本学出身者も多いとのことですので、先輩方に続く学生が出てきてくれたらと思います。
【参考】
法務省 「更生保護」とは
http://www.moj.go.jp/hogo1/soumu/hogo_hogo01.html
法務省「保護観察官になるには」
http://www.moj.go.jp/hogo1/soumu/hogo_hogo04-01.html
集中してお話しに聴き入る受講生。
「がんばって」と初任地で保護司さんから贈られた手作りのペン立てを今も机上に置いておられるのだそうです。
授業後も途切れない学生達の質問に丁寧に答えてくださいました。