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国際京都学シンポジウム「ジャポニスムの京都--世界を魅了した明治の工芸」が開催されました。

[2016年1月4日]
 2015年12月19日午後1時より、京都府立大学稲盛記念会館(下鴨キャンパス内)104講義室において、文学部主催による国際京都学シンポジウム「ジャポニスムの京都--世界を魅了した明治の工芸」が開催されました(共催:京都府立総合資料館、京都工芸繊維大学美術工芸資料館、京都府立大学地域連携センター)。
 本シンポジウムは、明治維新・東京遷都のため衰退の危機に直面した京都の工芸界が、19世紀後半に盛んに開かれた万国博覧会をきっかけにジャポニスムの流行をみた欧米への輸出に活路を見出した、そんな時代の京都の工芸に光をあてるものです。
 当日は216名のご来聴をいただき、大変盛況でした。以下に発表の要旨を紹介します。
 
総合司会 青地伯水(京都府立大学文学部 欧米言語文化学科 教授)

基調講演「明治の工芸に魅せられて」村田理如(清水三年坂美術館 館長)
 清水三年坂美術館所蔵の幕末・明治期の工芸作品について、明治期の社会の変化や製作者が置かれた状況など、背景も紹介しながら、作品の画像スライドを用いて解説していただきました。村田館長のコレクションへの愛着がよく伝わるお話でした。
基調講演


報告1「欧米人旅行者が憧れた京都の工芸」野口祐子(京都府立大学文学部 欧米言語文化学科 教授)
 京都東山の粟田口にかつて栄えた粟田焼の変遷に注目した報告です。輸出用の粟田焼が明治時代に欧米でSatsumaとして大人気を博した事情とその評価の変遷を、最大の規模を誇った錦光山の工房を訪れた訪米人の旅行記から紹介しました。
報告1


報告2「並河靖之の七宝と庭園」武藤夕佳里(並河靖之七宝記念館 主任学芸員、京都造形芸術大学日本庭園・歴史遺産研究センター 研究員)
 粟田口には、万国博覧会で受賞を重ねた有線七宝の第一人者である並河靖之の邸宅と作庭家の七代目小川治兵衛が疎水の水を利用した庭もあります。最近まで京都でも忘れられていた並河七宝ですが、明治時代に並河を訪問した欧米人旅行者には、七宝も庭も日本の美の表現として高く評価されていたことを改めて認識させられる報告でした。
報告2 


報告3「近代京都の美術工芸と世界」並木誠士(京都工芸繊維大学大学院 デザイン・建築学系教授、同大学美術工芸資料館 館長)
 京都の伝統工芸は明治時代に欧米の技術を導入して近代化をはかりましたが、1900年のパリ万国博覧会から刺激を受けて、1902年には京都工芸繊維大学の前身である京都高等工芸学校が設立されました。開設に尽力した中澤岩太や教授に招聘された浅井忠などの活躍をはじめ、八木一夫の現代陶芸への展開まで、工芸の近代化の多様な方向性が紹介されました。
報告3


その後、発表者4名によるトークセッションが行われました。
トークセッション


多くの方にご回答いただいたアンケートでは、全般に高い評価をいただきました。長時間にわたってお付き合いくださいました参加者の皆様に感謝いたします。
講師集合写真


お問い合わせ

京都府立大学文学部

e-mail: gakuji@kpu.ac.jp


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