ページの先頭です

【学長メッセージ】2020年 年頭あいさつ

[2020年1月7日]

2020年 年頭あいさつ

2020年 年頭あいさつ

                                                                                                              学長 築山 崇

 みなさま、明けましておめでとうございます。内外情勢の複雑さや厳しさで、夢と希望がいっぱいの新年とはいきませんが、期待をもって、新たな出発の機会にしたいと思います。

 本日午前、府庁では西脇知事、法人本部では金田理事長のご挨拶がありました。

 西脇知事は、冒頭、警察、消防、病院関係者など、休日・夜間を問わず、この年末年始にも業務に従事された職員に感謝の意を表されたあと、京都の多彩な地域文化の世界に向けた発信、京都産業センターのオープンイノベーションカフェの活況、ICOM国際博物館会議の開催、京都スタジアムの竣工などの話題に触れられるとともに、昨年も自然災害や重大な事故が発生したことに触れ、府民の安全・安心の確立の意義を強調されました。

 また、昨年10月に策定された新しい総合計画「京都夢実現プラン」について、「一人ひとりの夢や希望がすべての地域で実現できる京都府」という2040年の将来像を目指すもので、5つの「京都チャレンジ」を紹介し、意気込みを語られました。結では、昨年のノーベル賞受賞者、吉野彰氏の言葉を引用しつつ、失敗を恐れず、果敢に挑戦していこうと呼びかけられました。

 金田理事長は、本年の両大学の主な課題に触れられるともに、今年が、法人第2期中期計画の最終年にあたり、計画の達成と次期計画の策定が重要な課題なっていることを強調しておられました。

 私からは、もうわずかな任期を残すのみとなりましたので、特に思うところを、簡単に述べさせていただきます。

 5年前、この場で初めて挨拶させていただいたときは、何か一工夫をということで、100年前、1000年前、1万年前・・・という話題にしたことを思い出します。あまり中身のない思いつきにとどまったように思いますが、年の変わり目など時間的に大きな区切りを迎えた時、俯瞰的な視点に立って物事をとらえ返してみる、或いは、歴史の大きな流れの中で、今をとらえてみるということには、意味のあることだと思います。

 人類史的な、あるいは文明史的な視点での議論は引き続き活発で、個人的に興味をひかれたところだけでも、システム論を手がかりとした生物学と経済学の対話の試みや、大乗仏教の縁起の論理を土台として、新しい「学」を構築しようとする試みなどなど、それぞれ深みのある、ユニークな提起が行われています。科学の世界においては、いわゆるパラダイム転換への関心が高まっているようにも思われます。

 わが身に引きとってみた時には、メディアを通じて繰り返し流れてくる情報の世界に閉じ込められることなく、柔軟で広い視野・発想を培っていけるよう、意識的に学び、考えることの大切さを、反省も含めて感じるところです。

 大学の在り方を巡っても、この10年ほど、改革の波が相次ぎ、直近の入試改革をめぐる動向のように、混乱とも言える状況も生まれてきています。本学の第2期中期計画期間においては、「ガバナンス改革」の名のもとに行われた学校教育法改正への対応に始まり、教養教育の共同化の取組の推進、京都和食文化研究センターの設置と和食文化学科の開設、京都地域未来創造センターの新設による地域貢献・連携活動の拡大といった外からも見えやすい改革はもちろん、学修の質向上や教学体制の改善に向けた地道な取り組みなどを積み重ね、並行して、第3期も見越した将来構想、新たな教育研究体制の検討を進めてきました。将来構想については、本年度活発な議論を経て「基本計画」として方向性と具体化に向けた枠組みの策定の段階に到達することができました。来期は新体制の下、京都府の新総合計画も視野に、新たな学部・研究科体制の具体化へと進んでいくことが求められています。

 大学の教育研究には、経済成長の担い手となる人材育成や、イノベーションのエンジンとしての役割が強く求められる現状にありますが、社会の大きな変動に際しても、時に超然と学術の府としての自律性を守ることによって、人類史に価値ある足跡を残してきたことも思い起こしながら、確かな改革の歩みを進めていければと思います。

 本年度末には、例年より多い退職教員が見込まれており、事務局の異動も併せ考えると、構成員の大きな世代交代のタイミングとなっています。これまで、「堅実だが地味」と言われてきた京都府大のカラーを、文字通り一新していくチャンスとも言えます。

 学生の自主活動支援の仕組みづくり、全国の公立大学の学生との交流の機会の拡大、FD、SDの活性化など、「元気で魅力的であるともに、堅実さも備えた大学に」という努力がこの間すでに重ねられてきていますが、来期には、新生府立大学に向けてさらに大きなブレクスルーとなる変化を期待し、残された期間、バトンタッチに向けて、ささやかですが力を注いでいきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

 結びに、皆様のご健勝ご多幸と、一層のご活躍を祈念して、新年のあいさつとさせていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 


【学長メッセージ】2020年 年頭あいさつへの別ルート

ページの先頭へ戻る

Copyright (C) Kyoto Prefectural University All Rights Reserved.