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教育

取得できる資格(精神保健福祉士)


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京都府立大学の精神保健福祉士養成

本学では、2008年の精神保健福祉士養成課程開設以降、卒業生のほぼ全員が国家資格を取得して、保健・医療・福祉の現場で活躍しています。少人数教育を活かした質の高い専門職養成教育と2012年より続く卒後教育が特色です。また現在では、近畿二府四県の国公立大学で唯一の養成課程となっています。

精神保健福祉士とは?

1940年代後半より精神科病院等で精神障害者の相談支援にあたってきた、PSW(Psychiatric Social Worker)の活動に連なる形で、1997年に誕生した精神保健福祉領域のソーシャルワーカーの国家資格です。なお現在は、日本精神保健福祉士協会の英語名称にMHSW(Mental Health Social Workers)が用いられています。 国内のソーシャルワーカーの国家資格には、主に精神障害のある方の支援を専門とする「精神保健福祉士」と、それ以外の領域の問題を幅広く扱う「社会福祉士」があります。資格の別にかかわらず、いずれもが、「ソーシャルワーク」を実践する専門職である「ソーシャルワーカー」です。

精神保健福祉士について(厚生労働省HP)
International Federation of Social Work(国際ソーシャルワーカー連盟HP)

第24回 精神保健福祉士国家試験合格発表

第24回 精神保健福祉士 国家試験合格発表(公共政策学部 福祉社会学科 精神保健福祉士養成課程)

本学精神保健福祉士養成課程11期生(公共政策学部 福祉社会学科4回生)3名は、全員が合格いたしました。卒業後はそれぞれ、精神科医療機関や指定障害福祉サービス事業所で、専門職としてのキャリアをスタートさせます。

本学で同資格を取得した卒業生の95%が、医療または福祉領域の公務員または民間の専門機関・施設の職員として就職しています。資格取得を最終目的とするのではなく、「専門職としていかに医療・福祉の現場で有用な働きができるようになるか」を強く意識している学生が多く、卒業後も学内の卒後教育の場を活用するなどして、研鑽に努めています。

本学の少人数教育の強みを活かして、今後も、単なる知識や技術の習得に留まらず、支援を必要としている人の心に寄り添うことのできる、質の高い専門職人材を輩出することを通じて、公立大学としての地域・社会貢献に務めて参ります。
                                                           
第24回精神保健福祉士国家試験合格発表(厚生労働省HP 報道発表資料)
「第24回精神保健福祉士国家試験学校別合格率」(参考資料)
2022年3月16日

薬物依存症リハビリ施設 京都DARC(ダルク)の見学

 2月5日(土)に、認定特定非営利活動法人 京都DARCさんにて、精神保健福祉士を目指す学生の見学を受け入れていただきました。京都DARCさんは住宅街の中にある薬物依存リハビリセンターで、地域社会の中で薬物を使わない生活を目指す人たちを入所、通所の形で支えておられます。スタッフや利用者のみなさんには、毎年、学生の施設見学や福祉社会学科1回生の授業へのご出講など、大変お世話になっています。                               
 例年は、施設の開所時間から夕方まで利用者と同じ日課を過ごし、夜は地域の自助グループ(NA: Narcotics Anonymous)に参加させていただくのですが、今回はCOVID-19の影響で夕方までとなりました。                                                                              
 みなさんにあたたかく接していただいたおかげで、学生たちは緊張しすぎることもなく、座学では得られない多くの学びや気づきを持ち帰ることができました。貴重な機会をいただきましたこと、心から感謝申し上げます。                                                                                                                                                                                                                                                                      
                                                            2022.2.8             
(参加学生の感想)
 プログラム全てに同席させていただきました♪暖かい飲み物を淹れてくださったり、ちょっとした時間に談笑したり、かば焼きを一緒に作ったり♪皆さんの優しさと、美味しそうな香りに心がほっこり暖かくなった1日でした☺︎京都ダルクの皆さん、本当にありがとうございました!(2回生・Fさん)

 笑顔が多く明るく温かな雰囲気で、一緒に料理したり何気ない会話がとても楽しかったことが印象的です!ダルクの皆様の温かなお気遣いに心が温かくなり、また多くのことを学びました。短い時間でしたが、貴重な機会を設けていただき本当にありがとうございました!(2回生・Tさん)

▷昼食づくりにも参加させていただきました!
2022年2月8日

第29回ソーシャルワーク実践研究会 開催

 本学精神保健福祉士養成課程では、卒業生を対象とする研修を年間通じて実施しています。

 精神保健福祉士の資格は、国家試験に合格することにより取得できます。しかし資格は、ソーシャルワーク専門職として即戦力たり得ることを証明するわけではありません。他の専門職同様に、資格取得によって専門職の現場に入ることを許され、そこで働きながら経験を積み、多くの先輩の仕事ぶりに学び、助言を得ながら、何年もかけて一人前へと成長していくのです。

 こうした専門職としての成長を支えるものとして、職場のOJTや職能団体が開催する研修がありますが、本学ではそれらに加えて、卒業生のみが参加できるクローズドな形式での卒後教育の機会を提供しています。

 今回のスピーカーは、本学を2019年3月に卒業された大西佳奈子さん。本学卒業後、京都市内の単科精神科病院に勤務しておられます。2年間の相談室勤務を経て、デイケアに異動して迎えたソーシャルワーカー3年目の思いを語ってくれました。今回は、卒業生のみで参加者も少なめであったことから、グループスーパービジョンのような形を取ることができ、卒業生クローズド形式の強みを実感することとなりました。

 これからも卒業生がゆっくりと着実に成長していくことを見守り、支えていきたいと思います。(山野尚美)


【第29回ソーシャルワーク実践研究会】 
日時: 2021年11月28日(日) 14:00〜17:00
会場: オンライン
テーマ: ソーシャルワーカーにできること・すべきこと
話題提供 大西佳奈子さん(精神保健福祉士)
参加者:5名(卒業生3名、教員2名)


▷たまたま、日頃の業務でも関わりがある
メンバーがそろい、ホッとできる時間になりました。
2021.11.29

精神保健福祉士養成課程の見学実習再開!

 精神保健福祉士養成課程では、国家試験受験資格取得のために、4年次に医療機関と福祉事業所での合計6週間の配属実習が必修となっています。そしてその事前学習として、3年次には見学実習が行われます。

 昨年からのCOVID-19の影響で、医療・福祉の現場に入らせていただくことが難しくなっていましたが、緊急事態宣言の解除後の10月28日(木)に、見学実習が再開されました。再開第一弾の見学先は、寝屋川市にある社会福祉法人みつわ会さんhttps://www.mitsuwakai.com。メンバーさん(サービスの利用者)の主体性を尊重しながら、さまざまな機能の事業所を展開しておられます。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                         
 今回の見学では、2017年みつわ会に就職して3年目の本学卒業生が、メンバーさんと共に施設見学と法人全体の機能や事業内容についての説明を担当してくれました。細かな心配りが垣間見られ、とても頼もしく思いました。みつわ会さんには、感染防止のためにまだ厳しい状況が続く中で、見学を受け入れていただき、そして卒業生を大切に育ててくださり、心から感謝申し上げます。
2021年11月5日





◁まずはメンバーのお二人から事業の説明。






▷法人全体の理念や事業ネイ用の説明に加えて、後輩たちに卒業生ならではのメッセージも。




◁2021年10月28日の見学での3回生と案内役の卒業生。見学2週間前からの行動自粛や検温等の要請など、現場では今も限界体制が続いています。




▷2017年8月24日の見学。マスクがないとみんなの笑顔もひときわ輝いて見えますね。

第28回ソーシャルワーク実践研究会開催

 本学精神保健福祉士養成課程では、卒業生を対象とする研修を年間通じて実施しています。
 COVID-19の感染拡大により、昨年から一時的にオンライン上での開催となっていますが、卒業生の「学び続けたい」との思いに変わりはありません。
 今年度2回目のスピーカーは、本学を2015年3月に卒業された横田健太郎さん。
 職域/職種をまたいだキャリアチェンジの体験を中心に、クローズドな場だからこそのお話しを聴かせていただきました。職業経験を積む中での自信と自己過信なども含む、とてもリフレクティブなお話しで、参加者の心に深く響くものとなりました。
 雇用を取り巻く状況が大きく変化し、専門職においても職場や働き方、そして職種の変更も珍しくない時代です。今回は、いつもとは少し違う角度から、「ソーシャルワーカーとは」「精神保健福祉士(国家資格)とは」そして「自分にとっての職業/仕事とは」について、一緒に考えることができる、貴重な機会となりました。
 2012年3月卒業の1期生から在学3回生までが、同じテーマについて語り合えるのは、京都府大で学ぶ/学んだという絆があってこそと思います。これからも大切にしてほしいと願っています。
2021年9月27日

【第28回ソーシャルワーク実践研究会】 
日時: 2021年9月26日(日) 14:00〜17:00
会場: オンライン
内容: テーマ: 精神保健福祉士Come and Go
話題提供 「社会人7年目の棚卸し」 横田健太郎さん(精神保健福祉士・社会福祉士)
参加者:9名(卒業生5名、在学生3名、教員1名)



◁遠方のメンバーも参加できるのがオンラインの良いところ。赤ちゃんがいて、カメラ/マイクをオフで参加のメンバーも。COVID-19が収束したら、稲盛記念会館に一緒に来てね!

第27回ソーシャルワーク実践研究会開催

 本学精神保健福祉士養成課程では、卒業生を対象とする研修を実施しています。昨年度からは、COVID-19の感染拡大により、オンライン上での開催となっていますが、卒業生の「学び続けたい」との思いに変わりはありません。

 今年度最初の回をご担当頂いたのは、本学を1989(平成元)年3月に卒業された、榎原紀子さん。榎原さんは卒業後、大阪府下の精神科クリニック、精神科病院の勤務を経て、現在は社会福祉法人の相談支援事業所で相談支援専門員として勤務しておられます。また2013年からは、本学非常勤講師として「精神保健福祉相談援助の基盤 II」をご担当いただいています。

 今回主にお話しいただいたのは、ケースワークを中心とする所属先での業務ではなく、それらを実質的に強化することにつながる「地域活動」「専門職としての研修・交流活動」「研究活動」「専門職集団としての活動」などの所属先以外での活動についてでした。
 常により弱い人々の側に立とうとすることの大切さについて、ご自身がその難しさに直面されたエピソードにもふれながらお話しくださるなど、全体を通して、実践に裏打ちされた真摯なメッセージに溢れるお話しでした。そして、ソーシャルワーカーがsocialな視点をより一層強めることの必要性や、行動の自由の制限等の人権の制限について、それが精神科医療以外の場面でも生じていることに目を向ける必要性など、参加者が自身の日々の相談支援を再確認する手がかりをお示しいただけたように思います。
今回のように、豊富な実践経験のある先輩に学ぶことができるのは、長きに亘って対人支援専門職を輩出してきた本学の強みであると言えます。これからも卒業生同士の絆が深まり、広がっていくことを願っています。
2021年5月24日


【第27回ソーシャルワーク実践研究会】 
 日時: 2021年5月23日(日) 14:00〜17:00
 会場: オンライン
 内容: 講演・質疑 「地域づくりとソーシャルアクション」 榎原紀子さん(精神保健福祉士)
 参加者:11名(卒業生5名、在学生4名、教員2名)

精神保健福祉士養成課程 第9回 卒業生交流会

 本学精神保健福祉士養成課程では、2012年3月の1期生卒業以降、毎年2月に卒業生交流会を開催しています。しかし、多くが医療機関や福祉事業所に勤務していることから、今年度は例年の稲盛記念会館での対面開催に代えて、紙面での交流となりました。
 COVID-19収束の出口が見えない中、メンタルヘルスについての関心はますます高まっています。本課程は現在では関西圏の国公立大学で唯一の精神保健福祉士養成課程となっており、本学の少人数教育を活かした、質の高い対人支援専門職養成に期待が寄せられています。
 対面での活動が難しい状況が続きますが、卒業生が、京都府立大学で学んだソーシャルワーカーの絆を深め、互いに助け合って専門職として求められるスキルを高めるための学びを続けていけるよう、引き続きサポートしていきます。
2021年4月1日






◁第9回交流会は、あえてアナログなスタイル

第26回ソーシャルワーク実践研究会開催

 今年度3回目のソーシャルワーク実践研究会は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、前回に引き続きオンラインでの開催となりました。
 今回の発表者は精神保健福祉士養成課程8期生の千坂蓮さん。千坂さんは養護老人ホームで生活支援員として勤務した後、現在は精神科スーパー救急病棟を有する総合病院の精神科相談室で精神保健福祉士として勤務されています。
 新卒で入職し、1年で転職することに対して申し訳なさを感じていたこと、自分の気持ちを言語化することの難しさ、今後目指したい支援のあり方など、千坂さんの生の声を聞くことができました。また転職にあたって自分と向き合うことになった時期に、精神保健福祉士養成課程の先輩や、先生方に相談をすることができて非常に助かったという話もありました。今回の千坂さんの報告を通して、年齢、職場は違えども、同じ資格を持ち、気軽に相談できる仲間がいることの心強さを再確認することができたように思います。 
発表後は2グループに分かれて、発表の感想や自分たちが日々の業務で感じていることについて共有しました。ご自身の心の内を参加者と分かち合うような千坂さん報告は、それぞれの職場で働く卒業生はもちろん、これから就職を控える現役生にとっても訴えるものが多く、どちらのグループでも活発な意見交換がなされました。
 最後に当日全体を振り返っての感想を一人ひとり報告し、全体で共有しました。予定時間では足りなくなるほどに話が尽きず、それぞれが多くのことを感じ、考える会になったと思います。
 引き続いて、今後の交流会・勉強会の在り方について、参加者で検討を行いました。コロナ禍が長期化する中、変化の多いそれぞれの環境を踏まえた上で、全員が無理なくつながり続け、これまで積み上げてきた歴史をなくさないようにこの会を続けていく方法について、教員、卒業生、学生、それぞれの立場から意見交換を行いました。
 今後も、卒業生の絆を大切にしながら、柔軟に開催方法等を検討して勉強会・交流会を続けていきたいと思います。
(報告:公共政策学部 福祉社会学科 2018年度卒・8期生 津田流輝)
2020年12月7日


【第26回ソーシャルワーク実践研究会】  
 日時: 2020年11月29日(日) 14:00〜17:30
 方法: オンライン開催
  14:00~15:00 実践報告「社会人2年目の今、考えること」 (8期生 千坂 蓮さん)
  15:00~15:20 質疑応答
  15:20~15:30 休憩
  15:30~16:00 グループワーク
  16:00~17:00 全体で感想を共有
  17:00~17:30 今後の開催について検討
参加者:12名(卒業生7名、在学生3名、教員2名)

コロナ禍で、業務はさまざまな制約を受けているようです。

自分の想いを一生懸命言語化してくれた千坂さんに感謝!



◁マスク不要でみんなの表情が見える安心感がオンライン開催の良さ。

第25回ソーシャルワーク実践研究会開催

 今年度2回目のソーシャルワーク実践研究会はコロナウィルス感染拡大防止のため、前回に続きオンラインでの開催となりました。今回の発表者は精神保健福祉士養成課程で共に学んだ5期生の久保幸子さん。久保さんは京都市内にある障害者総合支援法に基づく障害者地域生活支援センターで、社会福祉士として勤務されています。地域生活支援センターは、相談支援や地域のネットワークづくりという幅広い事業を担う、地域福祉の中心的な存在です。
 当日は業務内容やセンター・相談員の役割に加えて、実際にどういった相談があるのか、それに対する対応の難しさやご自身の考え方への気づきについて事例を交えてわかりやすく報告して頂きました。また以前配属されていた障害者支援施設での業務をふまえ、現在の業務との視点の違いについてもお話しいただきました。地域生活支援センターや自立支援協議会について詳しく知らなかったという参加者も多く、自立支援協議会が、施設ごとだけではなく地域の課題について話し合うための場であることを知ることできました。そして施設を出ても住み慣れた地域で暮らしていくために地域のネットワークが必要となることを改めて考える良い機会となったと感じます。
後半では4~5人ずつのグループに分かれて、発表の感想や日頃の業務で感じていることを共有し合いました。実際に地域生活支援センターと業務の中でどのように関わっているかということや、自分の行う支援について他者からフィードバックをもらうスーパービジョンについても話が及びました。職場で相談できる環境があるかどうか、外部でスーパービジョンを受ける方法もあること、この実践研究会も卒業生同士でフィードバックを行う機会でもあるということなどを話し合いました。
(報告:公共政策学部 福祉社会学科 2015年度卒・5期生 毛戸菜月)
2020年9月30日


【第25回ソーシャルワーク実践研究会】  
日時: 2020年9月26日 14:00〜16:50
方法: オンライン開催
内容:14:00〜14:10 自己紹介
   14:10〜14:45 話題提供「今の私が考えていること」
                社会福祉士 久保幸子さん
   14:45〜15:05 質疑応答
   15:05〜15:15 休憩
   15:15〜16:05 グループセッション
   16:05~16:50 全体共有、今後の開催についての話し合い
参加者:11名(卒業生8名、在学生1名、教員2名)

第24回ソーシャルワーク実践研究会開催

 今年度1回目のソーシャルワーク実践研究会はコロナウィルス感染拡大防止のため、初のオンライン開催となりました。今回の発表者は7期生の内田加奈子さん。内田さんは京都府内にある障害者総合支援法に基づく自立訓練事業所で、精神保健福祉士として勤務されています。自立訓練事業所は、主に精神疾患を持つ方々が訓練や集団生活を通して、あらゆる生活技術を獲得したり、自らの望む生活の実現に向けて準備を進めていく場所です。通所・訪問だけでなく、京都府で唯一の宿泊型自立訓練を行っています。
 当日は業務内容や事業所・支援スタッフの役割に加えて、仕事のやりがいや面白さ、時に支援で感じる葛藤について、事例を交えてわかりやすく報告して頂きました。内田さんが悩んで言語化した葛藤は、それぞれの現場で活躍する他参加者も直面したことがあるものだったため、大きな共感を呼びました。このように発表者が葛藤を言語化することで、他参加者も自分が普段抱えている思いに改めて気づく良い機会となったと強く感じます。
後半では5人ずつのグループに分かれて、発表の感想や日頃の業務で感じていることを共有し合いました。オンライン上で活発な意見交換を行うことができ、30分では時間が足りないくらい盛り上がりました。実は関係機関同士の卒業生もおり、今後の業務でも連携できる顔の見える関係になったように思います。
初のオンライン開催となり不安もありましたが、通常の大学での開催と大きく変わらず研究会を行うことができました。また、遠方に住む人や子どもがいる人、妊婦など様々な事情で通常参加が難しい卒業生も、オンラインだからこそ参加することが可能となりました。今後もコロナウィルスの感染状況を注視しつつ、より良い方法で開催していく予定です。
(報告:公共政策学部 福祉社会学科 2012年度卒・2期生 田中亜紀)
2020月7月30日


【第24回ソーシャルワーク実践研究会】  
日時: 2020年7月26日 14:00〜16:45
方法: オンライン開催
内容:14:00〜14:10 自己紹介
   14:10〜14:45 話題提供「働いて3年目のわたしが 日々、感じていること」
                     精神保健福祉士 内田加奈子さん
   14:45〜15:05 質疑応答
   15:05〜15:15 休憩
   15:15〜15:55 グループセッション
   15:55~16:45 全体共有、今後の開催についての話し合い
参加者:10名(卒業生8名、教員2名)




◁初めてのオンライン開催。遠方に住む人や子どもがいる人、妊娠中の卒業生も、参加できました。


▷オンライン上ではありましたが、いつもと同じようにスライドも共有できました。




◁日々の実践を、自分の言葉で一生懸命伝えてくださいました。

【精神保健福祉士 国家試験合格発表】新卒合格率6年連続100%

 3月13日に、第22回精神保健福祉士国家試験の合格発表が行われました。
 本学公共政策学部 福祉社会学科 精神保健福祉養成課程からは、4名が受験し、全員が合格いたしました。
 卒業後はそれぞれ、精神科医療機関や指定障害福祉サービス事業所等で、専門職としてのキャリアをスタートさせます。日頃より、学生の教育にお力添えを頂いている皆様方には、心より感謝申し上げます。
 今後も、本学の少人数教育の強みを活かして、単なる知識や技術の習得に留まらず、支援を必要としている人の心に寄り添うことのできる、質の高い専門職人材を輩出し、公立大学としての「地域貢献・社会貢献」に務めて参ります。

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精神保健士養成課程 第8回卒業生交流会開催

2020年2月15日KPUPSW交流会が稲盛記念会館で行われました。
この交流会は精神保健福祉士課程の1期生が卒業された1年後の2013年から始まり、今回で8回目となります。

 交流会は5期生の中西さん、堀田さんの司会進行のもと進められました。冒頭の学部長の中島先生のご挨拶では、京都府立大学の現況、旧資料館の今後など周囲環境についてお話しいただきました。山野先生からはこの交流会の広がりについて、また精神保健福祉士養成課程の現状についてのご報告がありました。卒業後も学びあえるつながりをこれからももてるように、無理なく続けていける会にしてほしいというお話もありました。続いて在学生の近況報告があり、サークル活動や就活、卒論などの学生生活やその後の進路について現時点での思いを聞くことができました。

 後半は2期生の加藤さん、村岡さんの司会で「〇年目の今話したいこと」をテーマに、「ワールドカフェ形式」でのグループワークを行いました。ワールドカフェ形式は、共通のテーマについて各テーブルでの話を引き継ぎながら、メンバーを入れ替えて話し合います。グループワークでは、「自分がやりたいことは何なのかわからない」「就職先をどう考えて決めましたか」「休日は何をしていますか」「実習が不安で」という在学生の悩みや質問に卒業生が自分のことを思い出しながらコメントする場面や、現在の職場での経験などを話す場面がみられました。在学生にとっては卒業後の実際を感じられる機会になったのではないかと思います。また仕事や生活、それぞれの関心ごとなど、他の参加者の話しを聞くことや自分の経験を話すことを通して、卒業生にとっても新たな気づきを得られ、自分自身を振り返ることができたのではないかと思いました。

 今回の交流会はグループワークの時間を多くとり、メンバーを入れ替えながら行いました。そのためいつもより多くの参加者と話すことができ、よりいっそう親睦を深める機会となりました。
(報告:公共政策学部 福祉社会学科 2015年度卒・5期生 久保幸子)


第8回KPUPSW交流会
【日時】 2020年2月15日 13:30~17:30
【会場】 京都府立大学 稲盛記念会館 204教室・会議室
【タイムスケジュール】
第一部:13:30~14:10                 第二部:14:30~17:30
開催の挨拶(学部長 中島先生)            グループワーク(ワールドカフェ形式)
精神保健福祉士養成課程の報告(山野先生)       テーマ:「〇年目の今話したいこと」
在学生・卒業生の近況報告               まとめ

【参加者】 29名 (卒業生16名、在学生9名、学内教員3名、学外教員1名)
2020.2.19

中島学部長からのご挨拶

ワールドカフェ形式のグループワークでより親交を深めました。

グループワークの最後には、皆で話しあったことを共有しました。

今年度で退職される中島学部長と参加者全員で記念撮影!


第23回ソーシャルワーク実践研究会開催

 今年度4回目のソーシャルワーク実践研究会の発表者は6期生の菊池今日子さん。菊池さんは大阪府高槻市にある精神科クリニック、こうあいクリニックのデイケアで精神保健福祉士として勤務されています。
 当日は普段の仕事の様子をこうあいクリニックデイケアの特色を交えながら報告して頂きました。また実際のプログラムとして組み込まれているメタ認知トレーニングを実践して下さり、デイケアでの様子をより身近に感じることができました。就労移行とデイケアでの就労支援の違いを含め、日々の業務の中で感じている葛藤など報告して下さり、初めて知ること、共感出来ることが多くあり、いい機会となりました。菊池さんが、社会人3年目を迎え自信を持って業務に取り組まれているのが伝わってくる報告でした。
 同窓生だからこそ、どのような考えを持ち、精神保健福祉士として日々業務に取り組んでいるのか興味関心を持つことができ、併せて自身の日々の振り返り、価値観を見つめ直すことの出来る有意義な時間であったように思います。
 今後も実践研究会を通じ、自己研鑽に努めていきたいと思います。
(報告:公共政策学部 福祉社会学科 2016年度卒・6期生 佐織みなつ)
2020年1月31日


【第23回ソーシャルワーク実践研究会】  
 日時: 2020年1月26日 13:30〜17:00
 会場: 本学 稲盛記念会館 204講義室
 内容:14:45〜16:00 話題提供 「こうあいクリニックデイケアの紹介」
            医療法人光愛会こうあいクリニックデイケア
                 菊池今日子さん(精神保健福祉士)
   16:15~17:00 グループセッション
 参加者:12名(卒業生10名、教員2名)




◁話がとても上手な菊池さん。みんな聞き入ってしまいました。

△卒業生同士のカップルが赤ちゃんを連れてきておられ、研究会前に赤ちゃんを囲んで記念撮影をしました。

△デイケアで実際に取り組まれているプログラムの体験も行いました。


第22回ソーシャルワーク実践研究開催

今回は普段の勉強会とは異なり、京都府立大学の教室を飛び出して、卒業生が現在働いている職場を実際に訪問して説明を聞く、見学会を実施しました。
現在3名の卒業生が働く『みつわ会』は、大阪府寝屋川市内で精神障害をもつ人たちの地域生活をサポートする活動を行っている社会福祉法人です。
この日は津田流輝さん(8期生)が働く就労継続支援B型事業所オアシス、亀田清美さん(5期生)が働く就労継続支援B型事業所みつわ会寝屋川製作所、村岡はなこさん(2期生)が働くブリーゼ(生活訓練事業所クローバー、生活介護事業はるか)を見学し、事業の概要や支援内容の説明を受けました。
昼食はみつわ会が運営するカフェコッカラへ行き、オシャレな空間の中で美味しいカレーランチを参加者全員で食べました。カフェコッカラでは当事者の方が店員として働いており、地域の中で当事者が働く現場を見ることができました。
実際に卒業生が働く職場へ行き、普段の支援や作業時の工夫などを見聞きすることで、実践現場に立つ卒業生同士、意見交換も活発に行われました。精神疾患をもつ方が暮らしやすい環境を共につくるというみつわ会の理念をもとに、様々な実践をされているように感じました。ホスト側(見学を受けた側)の卒業生も普段の実践を振り返り、それを言語化することを意識する機会になったようです。
今回初めて研究会の一環で卒業生の職場へ足を運びましたが、普段の勉強会では見聞きできないものを学ぶことができました。来年度以降も見学会を取り入れ、互いに気づきを得て切磋琢磨していけたらと思います。
(報告:公共政策学部 福祉社会学科 2012年度卒・2期生 加藤 亜紀)
2019年12月25日

【第22回ソーシャルワーク実践研究会】  
 日時: 2019年12月7日(土) 11:30~17:10
 会場: 社会福祉法人みつわ会
 内容:11:30〜12:15 ランチ(カフェコッカラ)
    12:30〜13:00 寝屋川製作所見学
    13:15〜13:45 オアシス見学
    14:00〜15:30 ブリーゼ見学、各事業所説明
    15:45~17:10 グループセッション
 参加者:12名(卒業生9名 在学生1名、教員2名)





▷カフェコッカラでこの日のランチ、カレーをおいしくいただきました。食事の器も壁の絵画もとても素敵なカフェでした!



◁ブリーゼ(生活介護事業所はるか)も見学させていただきました。




▷見学後、意見交換会も行いました。

第21回ソーシャルワーク実践研修会開催

 今回は、本学の精神保健福祉士養成課程 1期生であり、障害のある方への就労支援の最前線で活躍されている飛川さんに発表して頂きました。
 飛川さんの職場である、岡山障害者職業センターは、障害のある方に対して就職や職場復帰等へ向けた支援を行う機関です。センターでは障害者雇用を行う事業主へのサポートなど幅広い業務があり、その概要をご説明頂きました。
 そのなかでも、飛川さんの担当業務である「職業準備支援」は、個別カリキュラムをもとに、履歴書の書き方など就職に関する知識や職業生活技能等の習得をめざすものです。企業での就労を想定した支援は、本人の希望や状態を聞き取ったうえで、適切に評価し、本人へフィードバックを行う細やかな支援が求められるようです。
 また、発表では就労支援現場でのやりがい、ご自身が感じておられる課題についてもお話頂きました。実践と合わせて精神保健福祉士協会の生涯研修に参加されるなど、ソーシャルワーカーとしてスキルアップに磨きをかけておられ、後輩たちへソーシャルワーカーとしてあるべき姿を示してくださいました。
 今回参加した卒業生は医療機関や、福祉事業所で支援に携わる人が多かったため、就労支援におけるソーシャルワークの知識更新の機会になりました。目の前のクライエントに関連する専門知識だけでなく、クライエントが回復した後に利用するであろう社会資源について学ぶことはソーシャルワーカーとして大切な視点ではないかと思います。
 研究会では今後も卒業生のつながりを大切にし、互いにソーシャルワークの専門性を高める学びをしていきたいと思います。
(報告:公共政策学部 福祉社会学科 2012年度卒・2期生 村岡 はなこ)
2019年9月20日


【第21回ソーシャルワーク実践研究会】  
 日時: 2019年9月15日(日) 
 会場: 本学 稲盛記念会館 204講義室
 内容: 14:45~16:15  話題提供:「地域障害者職業センターの業務」
      独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 岡山支部
      岡山障害者職業センター 飛川 あすみ さん(精神保健福祉士)       
     16:15〜17:00  グループセッション 
 参加者:12名(卒業生9名 在学生2名、教員1名)

△実践研究会の様子1

△実践研究会の様子2

第20回ソーシャルワーク実践研究会開催

 今年度2回目となるソーシャルワーク実践研究会の発表者は、主に知的障害者を対象とする京都府下の施設(ケアホーム)に就職して5年目となる中西安曇さん。中西さんはケアホーム利用者の生活を直接サポートすることを通じてソーシャルワーク実践に取り組んでいます。
 当日は、自閉症や知的障害に関する知識、コミュニケーション方法の工夫に加えて、利用者との関わりで大切にしていることや関わりの難しさ、について報告がありました。なお利用者が抱える課題の視点からではなく、利用者の好きな物や長所に力点をおいて話す中西さんの姿から、利用者の個性や価値観を尊重した関わりを大切にしていることが、とても伝わってきました。
 後半のグループセッションでは、クライエントとの向き合い方を中心に、卒業生、在学生、教員とで話し合いを持ちました。卒業生は日々の業務を振り返りながら、支援者としてクライエントの意思を確認しながら、対話を繰り返すことの重要性を再認識したようでした。
 卒業生は、精神科病院や精神障害者の支援を中心とした福祉現場だけでなく、知的障害者や高齢者の支援など様々な分野の現場で活躍しています。職場や日々の業務だけでは、なかなか触れることの出来ないソーシャルワーク実践を学び、また実践における悩みやその葛藤を、卒業した今も仲間と共有できるこの研究会は、とても大切な場となっています。今後も互いに切磋琢磨しながら安心して本音を話せる場となるよう、皆で取り組んでいきたいと思います。
(報告:公共政策学部 福祉社会学科 2012年卒・2期生 加藤 亜紀)
2019年7月17日

【第20回ソーシャルワーク実践研究会】  
 日時:2019年7月6日(土) 
 会場:本学 稲盛記念会館 会議室 
 内容:12:00〜13:15 卒業生クローズドミーティング        
    14:45〜16:10 話題提供
            「知的障害のある方の地域生活支援の実践」
             社会福祉法人世光福祉会 ベテスダの家 
             中西 安曇さん(精神保健福祉士)        
    16:10〜17:00 グループセッション 
 参加者:12名(卒業生8名 在学生2名、教員2名)




◁研究会の運営も卒業生が中心になって行います。





▷中西さんの発表




◁クライエントとの関わりで大切にしていることは...?

第19回ソーシャルワーク実践研究会開催

 今年度初となるソーシャルワーク実践研究会は、宮田暢子先生にご講演を頂きました。宮田先生は2016年度より本学精神保健福祉士養成課程の講義、実習演習をご担当頂き、今年度より本学公共政策学部福祉社会学科実習助教として着任していらっしゃいます。
 「今回の講演はみなさんのキャリア形成にあたっての1つの事例として聞いてほしい」という言葉から始まった宮田先生のご講演。「わたしのキャリア」をテーマに、キャリアについての一般的な説明から始まり、それでは自分はどうか?と、宮田先生の精神保健福祉士としての経歴に当てはめながらお話し頂きました。医療機関のソーシャルワーカーとして個人を対象にケースワークを行なっていた時代、行政機関のソーシャルワーカーとして地域に対象を広げ取り組んでおられた時代等、様々な実践を経験された宮田先生。その都度、精神保健福祉士としてどこに重点を置きたいのかを考え、実践に取り組んでいたという話が印象的でした。
 後半のグループセッションでは「キャリア形成」をキーワードとし、卒業生、在学生、教員交えて話し合いました。卒業生は今後どのようなキャリアを歩んで行きたいか、在学生は今の自分達が思い描くキャリアはどのようなものか等、改めて自分達を見つめ直し、各々の思いを共有しました。冒頭で宮田先生がお話されたように、自分達それぞれのキャリア形成について改めて見つめ直し考える、良き機会となったように思います。
 宮田先生のご講演の中で「実践を可視化すること、言語化することが求められた」という話題も上がりました。目まぐるしい日々の中で、自分の実践を振り返ること、自分自身を見つめ直すこと、そしてそれらを可視化、言語化していくという作業は、必要性を感じていたとしても、実際には出来ていないことが多いです。この実践研究会が、言葉にならない言葉を、自分達が言語化し得る範囲内で言葉として紡いでいく場としていけるよう、今後も取り組んでいきたいと考えています。
                                          (5期生 中野 綾)
2019年5月22日

【第19回ソーシャルワーク実践研究会】
日時:2019年5月19日(日)
会場:本学稲盛記念会館 会議室
内容:
 14:45〜15:55
  講演:「わたしのキャリア」
      京都府立大学公共政策学部福祉社会学科実習助教 宮田 暢子 先生
 16:15〜17:00
  グループセッション
参加者:19名(卒業生9名、在学生8名、教員2名)

△宮田先生のお話に熱心に聞き入る参加者。

△3グループに分かれて乾燥をわかちあった後、全体で共有しました。


第18回ソーシャルワーク実践研究会開催

 今年度6回目の発表者は、主に知的障害者を対象とする京都府下の施設(生活介護事業・就労継続支援B型事業)に就職して3年目の毛戸菜月さん。毛戸さんはそこで、内職作業や清掃委託にあたる利用者のサポートを通じて、ソーシャルワーク実践に取り組んでいます。
 報告は、具体的な支援業務の紹介に加え、業務の中で得た気づきや葛藤について言語化し、ソーシャルワーカーとして実践の振り返りを試みるものでした。とりわけ今回は「障害のある人が働くこと、その支援について」を考えるなかで、専門職として大切にすべき価値を見つめ直す学びとなりました。
 また、後半のグループセッションでは、現役生も交え「働くこと」をキーワードに、それぞれの働く目的やワークライフバランスについて話が及びました。
このようなピアスーパービジョンを活用した振り返りは、卒業生の専門的スキルを高めていくための、大切な学びの機会となっています。また、回を重ねる毎に、卒業生・現役生間の交流も活発になり、互いの気づきや学びが深まっているように思います。
2019年3月18日

【第18回ソーシャルワーク実践研究会】  
 日時: 3月10日(日) 
 会場: 本学 合同講義棟 第4講義室 
 内容: 14:45〜16:15  
      話題提供:「3年目のソーシャルワーク実践:障害者の就労支援をとおして」
            社会福祉法人同胞会 イサク事業所どうほうの家
            毛戸 菜月さん(精神保健福祉士)         
     16:15〜17:00  グループセッション 
 参加者:11名(卒業生8名 在学生2名、教員1名)




▷今回は稲盛記念会館メンテのため、懐かしの合同講義棟での開催。






◁グループセッションでの議論は「就労支援」から障碍者にとっての「就労支援」から、「障碍者にとっての就労」「働くこととは」へ。

【精神保健福祉士国家試験合格発表】新卒者合格率5年連続100%

 3月15日に、第21回精神保健福祉士国家試験の合格発表が行われました。
本学精神保健福祉士養成課程8期生(公共政策学部 福祉社会学科4回生)4名は、全員が合格いたしました。
 日頃より、学生の教育にお力添えを頂いている皆様方には、心より感謝申し上げます。

厚生労働省HP 報道発表資料「第21回精神保健福祉士国家試験合格発表」

精神保健福祉士養成課程 第7回卒業生交流会開催

 2008年に開設された、本学公共政策学部の精神保健福祉士養成課程は、4月から12年目に入ります。毎年2月に開催しているこの交流会も、今回からは卒業生が中心となって企画・準備を進めてくれるようになりました。
 当日は、石川県、岡山県、三重県などの遠方からも、また勤務を終えた後に駆けつけてくれた人卒業生もいて、とても賑やかな1日となりました。
 冒頭では、中島学部長より卒業生や在学生に温かいお言葉を頂き、参加者には励みになったことと思います。また、専門科目をご担当頂き、日頃より養成課程を支えてくださっている非常勤講師の先生方にもお出ましいただき、卒業生と再会の喜びを分かち合っていただけたことも、大変ありがたいことでした。
 今回は新しい試みとして、例年の講演に代えて卒業生によるシンポジウムが企画されました。その後のグループセッションも含めて、在学生も交えながら活発なやりとりがあり、一期生が30歳という若い養成課程ならではの学び合いの時間になったと思います。
2019年2月28日


【日時】 2019年2月16日(土)14:00〜17:30
【会場】 京都府立大学 稲盛記念会館 204教室・会議室
【プログラム】
1. 3回生 「活動報告」 
2. 4回生 「実習報告と卒業後に向けての抱負」  
3. 精神保健福祉士養成課程の紹介・担当教員紹介
4. 卒業生近況報告  
5. シンポジウム「PSWとしての7年間とこれから」
  稲本 真悟さん (1期生・高齢者住宅運営民間企業)
  上田 恵美子さん(1期生・就労継続支援B型事業所)
  三原 初穂さん (1期生・公立精神科病院)
6. グループセッションと全体でのシェア
【参加者】 31名(卒業生14名、在学生9名、学内教員4名、学外教員4名)

△中島学部長のスピーチ

△職場によって多様なソーシャルワーカーの職務と共通の課題。

△子供さんの後ろで一緒に参加。

△話しが尽きず、予定時刻ギリギリまでグループセッション。


第17回ソーシャルワーク実践研究会開催

 今回の報告者は、2016年3月に本学を卒業して、就労継続支援B型事業所に就職して3年目の堀田智美さん。  
 当日は、精神障害者の就労支援に関する法制度の基本的な枠組みを解説した後、京都府が全国に先駆けて実施している「B型-就労支援機関連携事業」についてご自身が利用された経験を踏まえて、詳しく紹介してくれました。この他、「農福連携」や30年度障害者福祉サービス等報酬改定などについても取り上げてくれました。質疑では、就労支援を活発化させるための援助者へのサポートのあり方、就労継続支援B型事業所の役割と居場所機能、そして障害者の生活(支援)における就労(支援)の位置づけ、といったことについて活発に意見交換がなされました。
 グループセッションでは、在学生が出席していたこともあり、卒業生から自身の実習でのエピソードが語られた他、クライアントに対して、いわゆる「良薬口に苦し」といった対応を迫られる場面で大切にしていることなどが共有されました。
 全体を通して、卒業生それぞれが日々の実践の中で「ソーシャルワークとは何か?」を考えていることがうかがえる発言が多く、卒業生達の成長を改めて実感する回でした。
2019年1月15日

【第17回ソーシャルワーク実践研究会】  
 日時: 1月12日(土) 
 会場: 本学 稲盛記念会館 会議室 
 内容: 13:30〜14:30  卒業生クローズドミーティング        
     14:45〜16:15  話題提供:「ソーシャルワークの視点から捉えた障害者の就労支援」
                   社会福祉法人オリーブの会 オリーブホットハウス 
                   堀田 智美さん(精神保健福祉士)         
     16:15〜17:00  グループセッション 
 参加者:11名(卒業生7名 在学生4名、教員1名)

△堀田さんの発表

△在学生も交えて活発な意見交換。

△卒業生も大学時代の実習を振り返る。。。

休憩時間のひとこま。


公共政策学部 福祉社会学科の講義で大津保護観察所 長尾和哉 所長がゲスト講師として登壇

 1月9日(水)5コースの「精神保健福祉相談援助の基盤 I」に、大津保護観察所 長尾 和哉 所長をゲスト講師としてお迎えしました。

 今回は、「更生保護」をテーマに、非行や犯罪をした人々の立ち直り支援についてご講義いただきました。対象者の尊厳を尊重する姿勢を貫くことの大切さをはじめとして、ソーシャルワークの基本につながる内容が多くありました。また、信頼関係は作ろうとして作れるものではなく、対象者との誠実なかかわりの結果として形成されるものであるということなど、特効薬のない立ち直り支援に取り組む上で、法制度や援助理論/技術に加えて必要とされる、援助者の心構えについても教えていただきました。

 この科目は、資格取得にかかわらず、福祉社会学科1回生の8割程が毎年受講しており、当日は上級生も聴講しましたが、非行や犯罪をした人の側に立つ支援の重要性を学び、将来の進路としての関心も芽生えたようです。国家公務員である保護観察官には、本学出身者も多いとのことですので、先輩方に続く学生が出てきてくれたらと思います。
2019年1月15日
【参考】
法務省 「更生保護」とは
http://www.moj.go.jp/hogo1/soumu/hogo_hogo01.html
法務省「保護観察官になるには」
http://www.moj.go.jp/hogo1/soumu/hogo_hogo04-01.html

集中してお話しに聴き入る受講生。

「がんばって」と初任地で保護司さんから贈られた手作りのペン立てを今も机上に置いておられるのだそうです。

授業後も途切れない学生達の質問に丁寧に答えてくださいました。

第16回ソーシャルワーク実践研究会 開催

 今回の実践報告者は、2015年3月に本学を卒業した後、精神科クリニックのデイケアに勤務して4年目の新野彩花さん。新野さんは昨年2人目のお子さんを出産された後、育児休暇を経て、今年度より仕事を再開されました。研究会当日は、子どもさんもご一緒で、具体的な事例を交えた精神科デイケアや外来対応等のソーシャルワーカーとしての業務内容に加えて、産前・産後休暇そして育児休暇後の仕事復帰時に感じた思いについても率直に語ってくれました。
 質疑では、発達障害のある方とのコミュニケーションや、精神疾患のある方のみならず身体疾患を抱える方の手術や投薬治療に際した意思決定支援の難しさなどを共有しました。ソーシャルワーカーとして、本人の言動と生命にどのように向き合い支援を行なったらよいのか、改めて考える機会となったかと思います。また、産休・育休など自身の実体験を話してもらったことによって、今後のライフイベントと仕事との両立がどのようにできるのか、参加者はイメージをすることができました。
 グループセッションでは、今年度の活動の振り返りと来年度の活動内容案を出し合いました。実践研究会は、在学生にとっては現場での仕事について知る貴重な機会となっており、卒業生にとってはソーシャルワーカーとして感じる現状の課題やジレンマなどを共有する場となっていることを再確認しました。
 今後もこの研究会が、子どもさんと一緒に参加できる温かな場所として続くと共に、卒業生と在学生が共に助け合い、学び合っていくことを期待しています。

【第16回ソーシャルワーク実践研究会】  
日 時:11月11日(日)  
会 場:本学 稲盛記念会館 204講義室  
内 容:13:30〜14:30  卒業生クローズドミーティング
    14:45〜16:30  講演:「 精神科診療所デイケアにおけるソーシャルワーカーの実践 」
                新野 彩花さん(精神保健福祉士・医療法人博友会 まるいクリニック)  
   16:30〜17:00  グループセッション
参加者:11名(卒業生7名 在学生4名)
2018年11月19日

報告者と参加者の質疑も活発に行われました。


第15回ソーシャルワーク実践研究会 開催

 本学精神保健福祉士養成課程では、卒業生(現在33名)を対象として、年間6回の教育セミナーを実施しています。

 今回は、参加者が卒業生のみということでしたので、まず参加者が関心を持っているテーマ「矯正施設と精神科医療」について、受講した研修の内容を紹介してもらい、その後日頃の業務における気づきや疑問を分かち合いました。精神科医療機関、就労系福祉事業所、高齢者施設など、勤務先の種別が異なる参加者の日々の業務は、それぞれ大きく異なるものですが、目の前の状況のどこに着目して、どう考え、何に迷うのかといったことについては、同じソーシャルワーカーとして共有できるところが多々ありました。またやりとりの中では、この研究会の進め方についても話題に上がり、主体的にこの学びの機会を活用し、作っていこうという思いが伝わってきました。

 本学の精神保健福祉士養成課程は、一期生でもまだも社会人7年生とまだその歴史は浅くはありますが、卒業後も働きながらコツコツと学び続ける姿勢は大変立派だと思います。「府大生らしい勤勉さ」、いつまでも大切にしてほしいと思います。


【第15回ソーシャルワーク実践研究会】 
日時:9月8日(土)
会場:キャンパスプラザ京都 第4講義室
内容 13:30〜14:30  卒業生クローズドミーティング
   14:45〜16:00  研修内容の伝達「矯正施設と精神科医療」
   16:00〜17:30  グループセッション
参加者:5名(卒業生4名 教員1名)
2018年9月12日

研修伝達のレジュメ。京都刑務所見学と女子刑務所における処遇に関する講演。


第14回ソーシャルワーク実践研究会 開催

 本学精神保健福祉士養成課程では、卒業生(現在33名)を対象として、年間6回の教育セミナーを実施しています。

 今回は、卒業後に精神科病院で勤務して3年目の中野綾さん(独立行政法人 国立病院機構 舞鶴医療センター)が、5月に参加したイタリア(ボローニア)の精神科医療に関するスタディツアーでの学びについて、報告してくれました。

 イタリアは、公立精神科病院への新たな入院を禁止した法180号(通称バザーリア法)の制定などからもわかるように、治療プロセスにおける入院治療を最小限にとどめ、精神疾患のある方を地域でケアする取り組みが進んでいる国として知られています。

 当日は、ボローニアの地域ケア関連施設や支援プログラム等での視察内容について、ひとつひとつ詳しく紹介がありました。触法精神障害者の生活施設や、一般住民向けに制作され毎週1回放送される30分の番組「サイコラジオ」の取り組みなど、興味深い内容が続き、参加者との質疑も活発になされました。

 報告の最後に中野さんが今回の視察での学びとして強調していた「対話の重要性」については、知識として理解していることと現実の場面での実践のギャップということも含めて考えさせられることがおおかったようで、日頃の実践を振り返るキーワードとして共有されていたように思います。 これからも、卒業生、在学生を問わず、どんどん海外に出て見聞を広げ、多くの気づきを得て、それを仲間と分かち合いながら、成長していってくれることを期待しています。


【第14回ソーシャルワーク実践研究会】 
日 時:7月15日(日)
会 場:本学 稲盛記念会館 会議室
内 容:13:30〜14:30 卒業生クローズドミーティング
 14:45〜17:00 講演:「バザーリア法制定40周年ボローニャスタディツアー報告:イタリアから学んだこと」
中野 綾さん(精神保健福祉士)独立行政法人 国立病院機構 舞鶴医療センター 
参加者:16名(卒業生8名 在学生7名 教員1名)
2018年7月17日

100枚近いスライドを使った充実した報告でした。

2回生から4回生まで在学生も参加していました。

報告後、2グループに分かれての分かち合い。

第13回ソーシャルワーク実践研究会 開催

 本学精神保健福祉士養成課程では、卒業生(現在33名)を対象として、年間6回の教育セミナーを実施しています。

 今回は、2010年より本学非常勤講師として3回生配当の「精神障害者の生活支援システム」をご担当いただいている福岡薫先生にご講演いただきました。

 目まぐるしい法制度の改正や一般企業の参入等の影響で、従来の「社会福祉」が大きくその姿を変えようとしている現状にあって、本来の社会福祉の理念や役割を守るための方略について悩まれた時に、大学院で他領域の知見に学ばれたご自身の研究についてお話しいただきました。その中には、一見、社会福祉から遠く見える、いわゆる経営、組織運営や人材育成、事業所やサービスのブランディングなどがありましたが、こうした新たな視点に立つチャレンジが、福祉領域におけるブレイクスルーには必要なのかもしれません。

 日頃の援助実践を理論と結び付け、それを踏まえて自施設の課題の解決方法を立案し、そのアクションプランを自施設で実行する、【実践に還元しうる学び】のお話しは、【何のために学ぶのか】ということを思い起こさせ、在学生を含めた学生達には大いに刺激的であったようです。とりわけ卒業生達には、ぜひこれをきっかけにして、実践と研究を円環的に進める最初の一歩を踏み出してほしいと思います。

【第13回ソーシャルワーク実践研究会】 
日 時:5月20日(日)
会 場:本学 稲盛記念会館 会議室
内 容 13:30〜14:30  卒業生クローズドミーティング
    14:45〜17:00  講演:「はたらきながら学ぶ〜自組織の課題に向き合う〜」
                福岡 薫先生 社会福祉法人 みつわ会 常務理事(精神保健福祉士)

参加者:14名(卒業生6名 在学生7名 教員1名)
2018年5月22日

講師の福岡先生。

途中で、2人一組で行うワークもありました。

質疑応答の様子。聞きたいことが沢山!

【精神保健福祉士 国家試験合格発表】 新卒者合格率4年連続100%

3月15日に、第20回精神保健福祉士国家試験の合格発表が行われました。
本学精神保健福祉士養成課程7期生(公共政策学部 福祉社会学科4回生)4名は、全員が合格いたしました。
日頃より、学生の教育にお力添えを頂いている皆様方には、心より感謝申し上げます。

厚生労働省HP 報道発表資料「第20回精神保健福祉士国家試験合格発表」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000197199.html
2018年3月19日

第12回ソーシャルワーク実践研究会 開催

 本学精神保健福祉士養成課程では、卒業生(現在29名)を対象として、年間6回の教育セミナーを実施しています。今年度最後の報告者は、2011年3月に卒業した精神保健福祉士養成課程1期生の三原初穂さん。精神保健福祉士として兵庫県に採用後、単科精神科病院に配属されて経験を積んでいる中堅ソーシャルワーカーです。当日は、地域移行が強化されている医療現場の様子と、日々の相談支援実践における気づきについて、エピソードを交えて語ってくれました。
 今回は、参加者全員が卒業生であったこともあり、それぞれが身を置く現場でのソーシャルワーク実践についてのやり取りが、一層深まったように思います。「今なお社会に残る【精神疾患】【精神障害者】【精神科医療】に対する誤解や偏見の解消に向けた、息の長い取り組みの必要性」「(知っているつもりの)無知や誤解への気づきと、真摯に学び続けることの大切さ」をはじめとして、多くのトピックが挙げられました。とりわけ、「医療および福祉サービスへの市場原理の導入と公的責任について、ソーシャルワーカーとしてどう向き合うか」については、引き続き考えていくことが期待されるところです。
 発表と質疑の後は、グループスーパービジョンを行いました。「なぜ精神保健福祉士国家資格を取得したのか?」「なぜ精神保健福祉士として就職する道を選んだのか?」、そして「精神保健福祉士として実務に就いた今思うこと」を中心に、全員が思いを分かち合いつつ、それぞれの自己覚知を図りました。

【第12回ソーシャルワーク実践研究会】 
日 時:3月3日(土)14:00〜17:00
会 場:本学 稲盛記念会館 会議室
報告者とテーマ:三原初穂さん(兵庫県立ひょうごこころの医療センター」)
        「精神科病院におけるソーシャルワーカーの役割 〜6年間を振り返って〜」
参加者:8名(卒業生7名 教員1名)
2018年3月8日

ソーシャルワーカーは他の専門職と同様に、専門知識のアップデートと自身のスキル向上のために、国家資格取得後も学び続けることが求められます。

学び続ける仲間たち!


精神保健福祉士養成課程 第6回 卒業生交流会 開催

 2008年に開設された、本学公共政策学部の精神保健福祉士養成課程は、4月から11年目に入ります。そして1期生が卒業して1年後に初めて開催した、この卒業生交流会も今年で6回目となりました。

 当日は、卒業生6期合計29名のうち、石川県、岡山県、三重県などの遠方も含めて18名の参加がありました。また勤務を終えた後に、夜の懇親会に駆けつけてくれた人達もいました。

 今回は、事前の準備から当日の司会進行までを3回生が中心となって務め、大変頼もしい活躍ぶりを見せてくれました。当日冒頭の中島学部長のご挨拶では、府大の概況のご紹介と共に卒業生や在学生に温かいお言葉を頂き、参加者には励みになったことと思います。また、専門科目をご担当頂き日頃より養成課程を支えてくださっている、多くの非常勤講師の先生方にもお出ましいただき、卒業生と再会の喜びを分かち合っていただけたことも、大変ありがたいことでした。

 ご講演をいただいた、谷直介先生には、本学で2010〜2015年まで精神医学系科目をご担当頂き、精神疾患とその治療についてご指導を賜りました。今回は、1950年に制定された精神衛生法以降の国内精神衛生行政の解説に始まり、1970年以降については谷先生ご自身の臨床や行政でのご経験も織り交ぜながら、法制度がどのように地域で実体化されていったのかについて、詳しくお話を聴かせて頂くことができました。

 毎年、名残惜しさと共にこの1日を終えるのですが、今年度からは、卒後教育プログラムとして勉強会が隔月で開催されているので、以前ほどではありません。共に学ぶ仲間の糸は、細くゆるやかですが、確かにつながっています。

【日時】 2018年2月17日(土)14:00〜17:30
【会場】 京都府立大学 稲盛記念会館 206教室・会議室
【内容】
1. 課程担当教員メッセージ 
2. 3回生「活動報告と研究テーマ発表」  
3. 4回生 「実習報告と卒業後に向けての抱負」  
4. 講演:谷 直介 先生(医療法人三幸会 北山病院 前院長) 「わが歩みし精神保健福祉の道」
5. グループセッション
【参加者】 42名(卒業生18名、在学生13名、学内教員4名、学外教員7名)
2018年2月21日

谷直介先生のご講演の様子

在学生、卒業生、教員一緒の4人1組。
ソーシャルワーク実践についての思いを分かち合いました。


第11回ソーシャルワーク実践研究会 開催

 本学精神保健福祉士養成課程では、卒業生(現在29名)を対象として年間6回の教育セミナーを実施しています。
 今回の報告者は、社会人2年目の中野 綾さん。2016年3月に卒業した精神保健福祉士養成課程5期生です。地域医療の拠点機能を果たしている総合病院にある精神科の機能・役割の説明、自分自身の日々のソーシャルワーク実践の紹介に続いて、その過程で経験しているジレンマについて丁寧な報告がありました。自身の実践を真摯に振り返り、「これでいいのか?」と自問自答する様子からは、良き先輩方に大切に育てていただいていることがわかるような、成長ぶりが伝わってきました。

 発表と質疑の後は、ラウンドテーブルディスカッションを行いました。なごやかな雰囲気の中、今回4名が参加した1回生からも、「いつごろ精神保健福祉士を目指そうと思ったのか?」「就職活動はいつ頃から始めたのか?」などをはじめとして、多くの質問が出されました。また、「ソーシャルワーカーはすごく立派な人だと思っていたので、目指したいけれど自分にできるか不安だった。でも、資格を取って働いている人も迷ったり悩んだりすることがあるのだと知って、安心した。」「特に精神科で働くのは難しそうだから、自分なんかには無理だと思っていたけど、詳しく話を聴いて関心が深まった」といった感想などがありました。

 発表やその後のやりとりを通して、国家資格の取得は専門職の世界の入場券のようなもので、資格を持っているということが、必ずしも専門職としての実践力を保証するわけではないことや、就職後も研鑽を積み続けることが不可欠であるということが共有化できたのではないかと思います。

 今回は、卒業生にとっては自分の実践を振り返るきっかけになり、在学生には精神保健福祉士に限らずソーシャルワーカーという職業の実際と魅力に触れる機会になったのではないかと思います。

【第11回ソーシャルワーク実践研究会】 
日時:1月20日(土)14:00〜17:00
会場:キャンパスプラザ京都 第4講義室
報告者とテーマ:中野 綾さん(独立行政法人 国立病院機構 舞鶴医療センター)
        「実践報告 —総合病院のPSW2年目としてー」
参加者:11名(卒業生4名 在学生名6 教員1名)。
2018年1月23日

プロジェクターを使った報告と質疑の後、ラウンドテーブルディスカッションを行いました。

第10回ソーシャルワーク実践研究会 開催

 本学精神保健福祉士養成課程では、卒業生(現在29名)を対象として年間6回の教育セミナーを実施しています。専門知識のアップデートに加えて、対人支援専門職として不可欠なスーパービジョンおよびピアスーパービジョンをカバーする内容となっています。
 今回の報告者は、精神保健福祉士養成課程1期生の上田恵美子さん(2012年3月卒)。障害者総合支援法と関連付けながら、勤務先の福祉事業所(社会福祉法人明日葉 すみれカンパニー・就労継続支援B型事業)での実践について、解説していただきました。

 精神保健福祉士の業務は、関連法制度の改編に伴って細分化が進んでおり、同じ専門職であっても、医療機関と事業所では必要な知識や技術が異なることも多くなっています。そのため、クライアントに対する相談支援が、縦割りで弾力性に欠けるものとなるのを避けるためにも、とりわけ種別の異なる機関/施設間での情報交換が重要となります。

 今回は集中講義の日程と重なったため、在学生の参加が少なめでしたが、現行法下での精神障害者の就労支援の課題等、現任ソーシャルワーカー同士の議論がいつも以上に深まったように思います。

 とりわけ、「一般就労につながった≠支援をまったく必要としない状態」という見解は、国や自治体の障害者福祉関連の法制度が実態を反映したものとなるよう、現場からしっかり発信し続けていく必要があると思われます。

【第10回ソーシャルワーク実践研究会】 
11月18日(土)14:00〜17:00(於 稲盛記念会館 会議室)
「就労継続支援B型事業(所)とは」 上田恵美子さん(精神保健福祉士・社会福祉士)
* 参加者9名(卒業生7名 在学生1名 教員1名)

精神科病床を有する総合病院、就労支援や生活訓練等の事業所、高齢者施設、社協等に勤務する卒業生達。在学生は1回生がひとり。

第9回ソーシャルワーク実践研究会 開催

 本学精神保健福祉士養成課程では、専門職として保健・医療・福祉分野でソーシャルワーク実践にあたっている卒業生を対象として、年間6回の教育セミナーを実施しています。専門知識のアップデートに加えて、対人支援専門職として不可欠なスーパービジョンおよびピアスーパービジョンをカバーする内容となっています。

 今回の報告者は、精神保健福祉士養成課程2期生の村岡はなこさん(2013年3月卒)。今年で5年目に入った、勤務先の福祉事業所(生活訓練事業)での実践経験を振り返り、そこでの気づきや今後に向けての新たな思いを語ってくださいました。

 国の福祉施策が急速に変化する中で、かつてのように相談支援にあたるだけではなく、事業所の企画・運営にかんする力量をも求められるようになっている地域福祉の最前線の様子が伝わってくる報告でした。そして、その中で、単に法制度の変化へのキャッチアップに終始するのではなく、報告者がソーシャルワーカーとしての自分と向き合いながら(自己覚知)、対人支援専門職としての成長を目指して着実に努力しておられることをたいへん頼もしく思いました。

 今後もこの会が、京都府大出身の精神保健福祉士(ソーシャルワーカー)が互いに学び合い、助け合い、専門職として成長していける場となればと願っています。

【第9回ソーシャルワーク実践研究会】 
開催日時(会場): 9月2日(土)14:00〜16:30(於 歴彩館・グループ研究室1)
報告者: 村岡 はなこさん(精神保健福祉士・社会福祉士)
テーマ:「精神保健福祉士5年目の振り返り〜精神障がい者を対象とした地域生活支援の経験から〜」
* 参加者15名(卒業生7名 在学生7名 教員1名)
2017年9月4日

国内でもまだ実践事例が少ない、精神障がい者を主な対象とする生活訓練事業について、プロジェクターを使って、わかりやすく説明してくださいました。

毎回実施しているグループセッション。対人支援専門職としての成長に向けて、貴重な学びの機会です。


第8回ソーシャルワーク実践研究会 開催

 本学精神保健福祉士養成課程では、専門職として保健・医療・福祉分野でソーシャルワーク実践にあたっている卒業生を対象として、年間6回の教育セミナーを実施しています。専門知識のアップデートに加えて、対人支援専門職として不可欠なスーパービジョンおよびピアスーパービジョンをカバーする内容となっています。
 今回の報告者は、精神保健福祉士養成課程1期生の稲本真悟さん(2012年3月卒)。高齢者施設の管理者としての経験を踏まえて、高齢者福祉サービスの実際とその問題点、ソーシャルワーカーとしてのジレンマなどを語ってくれました。

 高齢化が進む中で、精神科領域においても高齢者福祉についての知識が求められる場面が増えており、また今後ますますその傾向が強まることが予想されることから、タイムリーなテーマでした。

 稲本さんの、現場での実務を踏まえた、事例を挙げながらの法制度・サービスについての解説はとてもわかりやすく、高齢者福祉以外の領域で勤務する卒業生のみならず、在学生にも理解しやすいものでした。 

 教育セミナーは、今年度から隔月開催となったこともあり、アットホームな雰囲気がさらに増して、参加者同士の意見交換が活発化しているように思いました。京都府大出身の精神保健福祉士(ソーシャルワーカー)が互いに学び合い、助け合い、専門職として成長していける場となればと願っています。
 次回は、9月2日(土)の予定です。

【第8回】 
7月15日(土)14:00〜17:00(於 稲盛記念会館・会議室)
「高齢者介護に関するサービス」(稲本真悟さん 精神保健福祉士・社会福祉士)
* 参加者13名(卒業生8名 在学生3名 教員2名)
2017年7月19日

とても分かりやすい解説でした。

土曜の午後。お母さんと一緒に小学3年生も参加。

お母さんのノートを横で書き写した小学3年生のメモ。<身体拘束ゼロ>なかなか鋭いポイントを抽出しておられます!

第7回ソーシャルワーク実践研究会 開催

 本学精神保健福祉士養成課程では、2015度より、専門職として保健・医療・福祉分野でソーシャルワーク実践にあたっている卒業生を対象として、年間3回の卒後教育プログラムを実施してきました。今年度からは、開催回数を6回に増やし、専門知識のアップデートに加えて、対人支援専門職として不可欠な、スーパービジョン、ピアスーパービジョンをカバーする内容となっています。

 今回の報告者は、精神保健福祉士養成課程2期生の加藤亜紀さん(2013年3月卒)。加藤さんは、本学卒業後、三重県内の社会福祉協議会に就職し、現在は地域包括支援センターで認知症初期集中支援チーム員として活躍しています。当日は、人口減少社会に向けた地域福祉サービス再編の動きの中で、ソーシャルワーカーという立場で「直接対人支援」にあたる専門職としてのジレンマを中心とした報告をしてくださいました。今回は、参加者全員が卒業生(現任者)であったこともあり、日々の相談支援における具体的な事例を踏まえた意見交換ができ、これまでにも増して踏み込んだ分かち合いや自己覚知ができたのではないかと思います。現場での真摯な実践がうかがえるような発言が多く、卒業生の成長を感じました。  次回は、7月15日(土)の予定です。

【第7回】 
5月28日(日)14:00〜17:00(於 稲盛記念会館・会議室)
「社会福祉協議会における5年目のソーシャルワーク実践」 (加藤亜紀さん 精神保健福祉士・社会福祉士)
* 参加者10名(卒業生9名 教員1名)
2017年5月30日

子どもさんと一緒の参加もウェルカムな専門職研修です。

【精神保健福祉士 国家試験合格発表】 新卒者合格率3年連続100%

 3月15日に、第19回《精神保健福祉士》国家試験の合格発表が行われました。
 1月末に受験した、本学の精神保健福祉士養成課程6期生(公共政策学部 福祉社会学科4回生)は、「全員が合格」いたしました。卒業後はそれぞれ、精神科医療機関や指定障害福祉サービス事業所等で、専門職としてのキャリアをスタートさせます。

 これまでにも本課程では、資格を取得した卒業生の95%が、医療または福祉関連の機関・施設に就職しています。資格取得を最終目的とするのではなく、「有資格専門職としていかに医療・福祉の現場で有用な働きができるようになるか」を強く意識している学生が多く、授業以外での自主学習や地域活動が活発なことは、本課程の特徴のひとつであると言えます。

 今後も、本学の少人数教育の強みを活かして、単なる知識や技術の習得に留まらず、支援を必要としている人の心に寄り添うことのできる、質の高い専門職人材を輩出し、公立大学としての「地域貢献・社会貢献」に務めて参ります。

厚生労働省HP 報道発表資料「第19回精神保健福祉士国家試験合格発表」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000155238.html
(厚生労働省 参考資料:学校別合格率)


3/1京都府主催「京都いのちの日」シンポジウムに本学公共政策学部3回生が登壇しました。

3月1日に開催された、京都府主催「京都いのちの日シンポジウム」(於:龍谷大学アバンティ響都ホール)に、本学公共政策学部福祉社会学科3回生の内田加奈子さんが登壇しました。

当日は、名越 康文 氏の基調講演に引き続き、パネルディスカッション「大学生の私たちが皆さんに知ってほしい自殺のハナシ」において、内田さんを含む3名の大学生がそれぞれ15分ずつ報告しました。

3名は、大学コンソーシアム京都の単位互換科目「若者と自殺~いのちのリレー講座」の受講生。大学教員の他、行政やNPOの関係者、弁護士、医師らを招いた15回の講義を通じて学んだ内容を踏まえて、それぞれが設定したテーマについて報告しました。精神保健福祉士を目指す内田さんの報告のテーマは、「自死・自殺を我がこととして考える」。

当日は300名の参加者があり、その様子はNHKのニュースでも取り上げられました。
2017年3月1日

報告する内田さん。

内田さんの発表のスライドのひとこま。


精神保健福祉士養成課程 第5回 卒業生交流会 開催

 本学公共政策学部の精神保健福祉士養成課程は2008年に開設され、これまでに5期で合計26名の卒業生を、自治体の相談機関、精神科病院、精神科クリニック、就労支援等の福祉事業所に専門職として送り出してきました。

 近年、様々な社会問題への対応において、メンタルヘルスに関する予防、早期介入、再発防止と地域における生活支援の重要性が注目されています。そしてこれらを直接担う、医療、保健、福祉の専門職には、国家資格取得は当然のこととして、より高い実践力が求められるようになっています。

 こうした社会的要請に応えることができるよう、本学精神保健福祉士養成課程においては、専門職の卒後教育にも積極的に取り組んでいます。週末に通年開催しているソーシャルワーク実践教育セミナーと共に、その中核となるのが年に1回開催するこの卒業生交流会です。卒業生のネットワーク強化と共に、在学生にとっては精神保健福祉士の職業イメージの形成とキャリアプランの明確化に役立っているようです。

 今回は、石川県、岡山県、三重県などで活躍している卒業生の参加もあり、また出産してまもなく職場復帰予定の卒業生が赤ちゃんと一緒に参加してくれたりと、いつにも増して賑やかな一日になりました。今回はご講演をいただいた上坂先生も、娘さんと一緒にお越しになり、女子学生が多い本課程の在学生と卒業生にとって、頼もしいロールモデルのひとつとなったのではないかと思います。

【日時】 2017年2月18日(土)13:00〜17:30
【会場】 京都府立大学 稲盛記念会館 会議室
【プログラム】
 1. 3回生「プロジェクト報告:更生保護法人盟親におけるイベントサポート」 
 2. 4回生 「在学中の学びと卒業後に向けての抱負」  
 3. 卒業生近況報告  
 4. 講演:「精神障害者の人権を守る: 切り拓くソーシャルワーク実践」
       上坂 紗絵子先生(認定法人 大阪精神医療人権センター 事務局長)  
        (精神保健福祉援助実習指導 I・II、精神保健福祉援助演習 II 担当) 
5. グループセッション
【参加者】 26名(卒業生12名、在学生9名、学内教員3名、学外教員2名)

上坂先生の講演の様子。娘さんも一緒。

日頃の業務で腕を上げているのかどのグループもファシリテート上手で、良い雰囲気でした。


2017年2月23日

公共政策学部 精神保健福祉士養成課程【PSWピアゼミ】プロジェクト報告会を開催

 本学公共政策学部「精神保健福祉士養成課程」では、昨年度より【PSWピアゼミ】を開始しました。山野ゼミの3回生が中心となり、精神保健福祉に関心のある学年の異なるの学生たちが協力して、①学生主体のプロジェクトの企画と実施 ②プロジェクトに関する報告会 ③講演等への参加に伴う情報シェアミーティングを行っています。
 今回は、2014年度から継続している更生保護施設(注)「更生保護法人 盟親」でのイベントのサポートを中心とするプロジェクトについての報告会を実施しました。

 当日は、学生が更生保護施設の役割と機能等について概略を説明した後、一連のサポート活動とその過程における気づきや学びについて報告しました。単に経験することを目的とするのではなく、ソーシャルワーカーのタマゴとして、活動に取り組む意図の明確化や、特定の事象に関するソーシャルワークの視点からの考察が試みられていました。また、参加者からも、プロジェクトの進め方やクライアントとの距離の取り方等についての質問やコメントが活発に発せられ、示唆に富んだ議論ができたのではないかと思われます。当日、1回生は時間割の関係で参加できませんでしたが、異学年交流の形をとりながら、学生による主体的な学びの場をもつことの意義と可能性を感じる時間となりました。

注)更生保護施設: 刑務所や少年院を出た後、頼るべき人がなく住居が確保できない人を、一定期間入所させて、円滑な社会復帰を支援する施設。

日時:11月18日(金)14:30~16:00
会場:京都府職員研修・研究支援センター1階講義室
参加者:18人 (2~4回生 15名・教員3名)

プレゼンの最後には、12月、1月と続く活動への参加案内も。

学生が主体的に進める報告と議論。

2016年12月1日

第6回ソーシャルワーク実践研究会 開催

 本学精神保健福祉士養成課程では、昨年度より、専門職として保健・医療・福祉分野でソーシャルワーク実践にあたっている卒業生を対象として、卒後教育プログラムを実施しています。
 第6回目の開催となった今回は、課程開設時より非常勤講師として、本学の精神保健福祉士養成にかかわってくださっている、畚野真木先生をゲストスピーカーにお迎えして、専門職としてのキャリア形成について、ご自身のご経験を中心にお話しいただきました。

 畚野先生は、大学卒業後、精神保健福祉士としてアルコール依存症の専門クリニック等を中心に、専門職としての経験を積まれた後、本学公共政策学研究科博士前期課程に進まれ、現在は精神科医療の現場での実践に加えて、学生の教育にもあたっておられます。そして、その途中では、ご結婚やご出産も経験されていることから、女子学生が多い本学科卒業生や在学生には、とても興味深く、勇気づけられる内容だったのではないかと思われます。

 当日は、畚野先生と上坂先生が、子どもさんと一緒に参加してくださいました。この先、(男女を問わず)卒業生が子どもさんをもった後も、気兼ねなく一緒に参加できるような研究会となっていく上で、モデルになるような開催回にもなりました。

 研究会終了後は、Deli Café たまごで、ランチ懇親会を開催し、1期生から5期生までの卒業生と3〜4回生、そして先生方が、リラックスした雰囲気の中で、近況や日々の思いを分かち合いました。今年度の研究会はこれが最後ですが、2月には定例の精神保健福祉士養成課程卒業生交流会を開催の予定です。

【第6回】
日 時: 11月20日(日)10:00〜12:00
会 場: 稲盛記念会館・211教室
スピーカー: 畚野真木さん (精神保健福祉士・本学非常勤講師)
テーマ:「女性専門職のキャリア形成について」
参加者: 24名(卒業生11名、在学生9名、教員4名)

女子率が高く、女性専門職のキャリア形成に興味津々!

会場後方では、3人のチビッコたちがママの様子を見守る!?

ランチ懇親会の一コマ

2016年12月1日

第5回ソーシャルワーク実践研究会 開催

 本学精神保健福祉士養成課程では、昨年度より、専門職として保健・医療・福祉分野でソーシャルワーク実践にあたっている卒業生を対象として、卒後教育プログラムを実施しています。

 第5回目の開催となった今回は、高齢者の介護サービス事業に従事している4期生(卒業後2年目)がスピーカーを務めてくれました。高齢化率すなわち総人口に占める65歳以上人口の割合が26%となる中、精神保健福祉士の支援実践においても、「年齢を重ねたことによる生活のしづらさ」への配慮は、欠かせないものとなっています。今回の報告では、法制度と関連付けた勤務先での業務に関する具体的な紹介と共に、ジレンマを伴う状況について参加者と共に考える時間が取られました。精神障害者を対象とするソーシャルワーク実践において、精神疾患とそれに伴う影響以外にも視野を広げる必要性を再確認するきっかけになったのではないかと思います。

 後半は、3グループに分かれて、卒業生はと在学生がそれぞれの職場での実践や大学での学びとそこでの思いについて、語り合うことができました。三重県や岡山県など遠方から駆けつけてくれた卒業生もあり、「府大」を基点とする仲間のネットワークの広がりが、今後ますます期待されるところです。


【第5回】 8月20日(土)14:00〜17:00(於 稲盛記念会館・会議室)
〇 実践報告
 「高齢者を対象とするデイサービス事業所における実践」(橋本 真穂 さん・2015年卒業))
〇 3グループに分かれてのグループワーク
 * 参加者21名(卒業生10名、在学生9名、教員2名)

報告者と参加者の質疑も活発に行われました。

グループワーク冒頭のアイスブレイクについての説明を受ける参加者。

公共政策学部 精神保健福祉士養成課程 フィールドプロジェクト@盟親

 本学公共政策学部 精神保健福祉士養成課程では、2014年秋より、学生が主体となって更生保護施設(注)「更生保護法人 盟親」が開催するイベントのサポート活動を行っています。学生達は、当日のみでなくイベントの企画段階から参加し、盟親の職員の皆様や、更生保護女性会の皆様と一緒に作業にあたりました。

 今回は、施設の利用者と退所者を対象とした、流しそうめんをメインにした屋外食事会形式の交流イベントでしたが、3回生6名が中心となって、案内状の作成や飾り付け、そして学生企画のフランクフルトの提供など、担当した役割について計画的に作業を進めました。そして当日は朝早くから2回生3名と4回生3名も加わり、合計12名がイベント開催を支えました。

 準備段階からイベント終了後まで、「府立大学の学生さんに参加してもらってよかった!」というお声をたくさんいただき、学生達にとっては大きな励みになったと思います。おかげさまで、対人支援の専門職を目指す生達には、実践力を身につけるための貴重な機会となりました。また本学を卒業生して更生保護領域で活躍する先輩や、さまざまな関わりから京都府立大学のことを心にかけてくださっている地域の方々との出会いにも恵まれる、かけがえのない時間になりました。

(注)更生保護施設: 刑務所や少年院を出た後、頼るべき人がなく住居が確保できない人を、一定期間入所させて、円滑な社会復帰を支援する施設。

【開催日時】 7月24日(日)11:30~14:30
【会場】 更生保護法人 盟親(京都市中京区)
【本学からの参加】 12人(4回生3名、3回生6名、2回生3名)、教員1名

大勢の方々によろこんで頂けたようです。

フランクフルト提供の合間にスイカを勧められてこの笑顔。

当日参加できなかった学生は、ステキな飾りを作ってくれました。

2016年8月4日

PSW卒後教育プログラム 第4回セミナー開催

 本学精神保健福祉士養成課程では、昨年度より、専門職として保健・医療・福祉分野でソーシャルワーク実践にあたっている卒業生を対象として、卒後教育プログラムを実施しています。

 今年度第1回目の開催となった今回は、まず前半に4期生(卒業後2年目)から、勤務先でのソーシャルワーク実践についてのリフレクションを中心とする報告がありました。報告者の日々の実践、とりわけ利用者とのかかわりについての真摯な振り返りと気づきには、多くの参加者が大変勇気づけられたことと思います。また、冒頭での就労移行支援事業所に関する紹介は、大変わかりやすく、特に関連法制度を学ぶ途中の在学生にはありがたい学びの機会となりました。

 後半は、2グループに分かれて、卒業生は日々の実践について、在学生は現場実習や卒業後のキャリアプランなどを中心に、自由に思いを分かち合うことができました。今春卒業したばかりの5期生の語りからは、それぞれの現場で新人ソーシャルワーカーとして奮闘している様子が伺え、頼もしく思いました。

 今年度からは、企画・運営に卒業生が積極的に参画してくれるようになり、さらなる内容の充実化が期待されているところです。次回開催は8月の予定です。

*本学公共政策学部の「精神保健福祉士養成課程」では、これまでに国家試験を受験した全員が精神保健福祉士国家資格を得ています。そのうち9割が自治体の相談・支援担当部署や医療機関・福祉系事業所などで、専門職として活躍しています。

【第3回】 6月4日(土)14:00〜17:00(於 稲盛記念会館・会議室)
〇 実践報告
 「就労移行支援事業所におけるソーシャルワーク実践」(丹所 明里 さん・2015年卒業)
〇 グループワーク       
 * 参加者19名(卒業生9名、在学生8名、教員2名)

卒業生の報告に聴き入る参加者

グループワーク冒頭のアイスブレイクについて説明を受ける参加者

安心して日々の思いを分かち合う

2016年6月14日

精神保健福祉士 国家試験で2年連続、合格率100%を達成!

 3月15日に、第18回精神保健福祉士国家試験の合格発表が行われました。

 本学では、公共政策学部 福祉社会学科 精神保健福祉士養成課程5期生に当たる6名が受験し、「全員が合格」いたしました。卒業後は、それぞれ、京都府下を中心とする精神科病院や指定障害福祉サービス事業所等で、専門職としてのキャリアをスタートさせます。

 これまでにも本課程では、資格を取得した卒業生の95%が、医療または福祉関連の機関・施設に就職しています。資格取得を最終目的とするのではなく、「有資格専門職としていかに医療・福祉の現場で有用な働きができるようになるか」を強く意識している学生が多く、授業以外での自主学習や地域活動が活発なことは、本課程の特徴のひとつであると言えます。

 今後も、本学の少人数教育の強みを活かして、単なる知識や技術の習得に留まらず、支援を必要としている人の心に寄り添うことのできる、質の高い人材を輩出し、公立大学としての「地域貢献・社会貢献」に務めて参ります。

厚生労働省HP「第18回精神保健福祉士国家試験合格発表」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000115879.html
2016年3月19日

精神保健福祉士養成課程 第4回 卒業生交流会(卒後ピアサポートプログラム)開催

 本学公共政策学部の精神保健福祉士養成課程は2008年に開設され、これまでに4期で合計20名の卒業生を、自治体の相談機関、精神科病院、精神科クリニック、就労支援等の福祉事業所などの、多様なメンタルヘルスの現場に送り出しました。3月には、さらに6名が卒業の予定です。
 近年、様々な社会問題への対応において、「こころの健康の増進」や「こころの病の予防、早期治療および再発防止」などへの取り組みの必要性が指摘されています。こうした状況に伴って、医療、保健、福祉の専門職には、より高い実践力が求められるようになりました。
 本学においても、専門職の卒後教育を重要な課題と位置づけ、さまざまな取り組みを進めていますが、その中核となるのが、この卒業生交流会です。卒業生によるピアサポートネットワークの形成を目指して、年に1回開催し、在学生にも積極的に参加を呼びかけています。
 今回もそれぞれの場所でそれぞれの職務に邁進している卒業生が、日々の実践について振り返り、今の思いを分かち合う、賑やかで有意義な時間となりました。


【日時】 2016年2月20日(土)13:00〜17:00
【会場】 京都府立大学 稲盛記念会館 視聴覚室

【プログラム】
 1. 3回生プロジェクト報告「更生保護法人におけるイベントサポート」
 2. 4回生プロジェクト報告「精神保健福祉援助実習の学びと流木祭ガイドツアー」
 3. 卒業生近況報告
 4. 精神保健福祉士養成課程担当教員からのメッセージ (出席教員全員)
 5. 「精神保健福祉のまなざしとは」(篠原 由利子先生)
 6. グループセッションと参加者全員での分かち合い

【参加者】 31名(卒業生8名、在学生15名、学内教員3名、学外教員5名)

交流会の資料です

3回生のプロジェクト報告の様子です

4回生のプロジェクト報告の様子です

卒業生からも多数の意見をいただきました

2016年3月19日

PSW卒後教育プログラム 第三回セミナー開催(公共政策学部 精神保健福祉士養成課程)

 本学養成課程において精神保健福祉士受験資格を取得し、毎年1月末に実施される国家試験に合格した卒業生*は、そのほとんどが、精神科医療機関や福祉系事業所等で、精神障害のある方の生活上の困難の軽減や解決に向けて、直接対人支援にあたる専門職として活躍しています。

 この仕事は、単に既存の制度やサービスの紹介や手続きの代行を行うものではありません。支援の対象者ひとりひとりの価値の多様性を尊重し、支援対象者の自己決定を踏まえながら進めていくものですので、専門知識の習得にとどまらず、それらを支援対象者にとって最良の形で活用する「高い実践力」が求められます。したがって、国家試験合格=一人前の専門職というものではなく、国家資格をいわば入場券として現場で実務経験を積み、継続的な教育・訓練を受け続けることが、専門職としての成熟には不可欠であるとされています。このような専門職の卒後教育については、就職先や所属する職能団体においても行われますが、大学に対してもその役割への期待が寄せられているところです。

 こうした状況を踏まえて、本学では、今年度より卒後教育プログラムを実施しています。非常勤教員を含め、専門教育科目担当者の全てが精神保健福祉に関する専門職としての実務経験を有しているという強みを活かして、卒業生の専門職としての成長をサポートしています。

 今年度3回目の開催となる今回は、卒業後4年目の報告者から、勤務先の高齢者施設における実践について、利用者に対する直接支援と共にSocial Administration(社会福祉運営管理)の側面を中心に新しい取り組みについての紹介もあり、ソーシャルワーカーの役割の広がりが感じられました。また、遠方から日帰りで駆けつけてくれた卒業生もあり、そうした期待に応えることができるよう、今後さらに、このプログラムの充実化に取り組んでいく予定です。

*本学公共政策学部の「精神保健福祉士養成課程」では、これまでに国家試験を受験した全員が精神保健福祉士国家資格を得ています。そのうち9割が自治体の相談・支援担当部署や医療機関・福祉系事業所などで、専門職として活躍しています。

【第3回】 11月8日(日)15:00〜17:00(於 稲盛記念会館・視聴覚室)
 〇 実践報告
 ・高齢者の生活支援とソーシャルワーク実践 〜施設における支援のマネジメントを中心に〜
  (稲本 真悟 氏・2012年卒業・高齢者施設勤務)
 * 参加者16名(卒業生8名、在学生7名、教員1名)

セミナーの様子です。

セミナー講演者の稲本氏です

2015年12月14日

公共政策学部 精神保健福祉士養成課程【PSWピアゼミ】プロジェクト報告会を開催

 本学公共政策学部「精神保健福祉士養成課程」では、今年度より【PSWピアゼミ】を開始しました。主に精神科領域におけるソーシャルワーク実践に関心をもつ、複数学年の学生が、①学生主体のプロジェクトの企画と実施 ②プロジェクトに関する報告会 ③講演等への参加に伴う情報シェアミーティングを行っています。
 6/11(木)の情報シェアミーティングに引き続き、10/2(金)には、昨年度から継続している更生保護施設(注)「更生保護法人 盟親」でのイベントのサポートを中心とするプロジェクトについての報告会を実施しました。

注)更生保護施設: 刑務所や少年院を出た後、頼るべき人がなく住居が確保できない人を、一定期間入所させて、円滑な社会復帰を支援する施設。


【開催日時・会場】 10月2日(金)16:15~17:30(於 稲盛記念会館 会議室)
 *参加者 12人

【プロジェクト報告会の内容】
(1) 7/19(日)に実施された「七夕会」イベントのサポート活動において中心的役割を担った3回生より、準備段階から当日にわたるその内容そこでの学びについてのプレゼンテーション。
(2) 報告内容についての質疑・コメント
(3) 小グループに分かれて、報告内容に関連して報告者が設定したテーマについてのディスカッションを行った後、各グループが内容を発表して情報を共有化。

【参加者からの声】
・普段交流の少ない他学年の人と意見交換ができる。
・イベント当日に参加できなかった人も、活動内容を共有できる。
・緊張せずに発言できる雰囲気がよかった。
・報告内容以外の、日頃疑問に思っていることなどを先輩に聞くことができた。

10月2日ピアゼミでのプレゼン

7月19日イベント当日の様子

フランクフルトを焼きつつ利用者との会話がはずむ

流しそうめんの提供のお手伝いの合間にほっと一息

2015年10月15日

公共政策学部 精神保健福祉士課程 卒後教育プログラムが始動

 本学公共政策学部の「精神保健福祉士養成課程」では、今春、4期生が卒業しました。
 国家試験を受験した全員が精神保健福祉士国家資格を得て、それぞれが自治体の相談・支援担当部署や医療機関・福祉系事業所などで、専門職として活躍しています。

 メンタルヘルスにかかわる課題は、今日では、保健・医療、福祉、教育をはじめとしてあらゆる領域に関わるものであり、精神保健福祉士が配置される機関や期待される役割は、年々拡大しています。こうした状況の下で、①現場で専門職として実務にあたっている卒業生に対する専門性維持・向上の支援と、②精神保健福祉士を目指す4回生の専門職としてのキャリア形成支援を目的として、本課程では、今年度から卒後教育プログラムをスタートさせました。
 今後は、参加者の実践報告、法制度や援助技術等にかんする専門知識のアップデートのためのセミナー、グループスーパービジョン等を順次、継続的に開催する予定です。


【第1回】 8月1日(土)10:30〜15:00(於 稲盛記念会館)
 〇 実践報告
 ・就労継続支援B型事業所における精神障害者支援とソーシャルワーク実践
  (勇川昌史氏・本学大学院M2・社会福祉法人 オリーブの会)
 * 参加者14名

【第2回】 9月5日(土)10:30〜15:00(於 稲盛記念会館)
 〇 実践報告
 ・要保護児童対策地域協議会と学校の連携:スクールソーシャルワーカーの可能性
                  (久木山信光氏・本学大学院M1・元京都府福祉職)
 ・入院中の精神障害者の権利擁護とソーシャルワーク実践
                  (上坂紗絵子氏・本学非常勤講師・大阪精神医療人権センター)
 * 参加者13名

報告会の様子(1)

報告会の様子(2)

2015年9月7日

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