応用数学研究室の研究成果がアメリカ物理学協会雑誌「Journal of Mathematical Physics」のEditor’s Picksに選ばれました。
本学の応用数学研究室（第1著者は研究室の卒業生、第2著者は研究室の教員）と京都大学の数理解析分野研究室の共同研究の成果をまとめた論文が、国際学術誌「Journal of Mathematical Physics」のEditor’s Picksに選ばれました。この論文は、トヨタ・京都大学共同研究「モビリティ基盤数理」プロジェクトで得られた研究成果の1つです。論文の内容は、ピーコン波と呼ばれる尖った形状をもつ波（いわゆる”微分可能でない”波）のダイナミクスをコンピュータ上で正確に描画するための数学理論を構築したものです。一般的な数値シミュレーションで用いられるような近似理論ではない点も然ることながら、負の波高をもつアンチ（ダーク）ピーコン波の挙動が解釈できる点も本研究の面白い点です。さらに特筆すべきは、このような研究成果が数理物理学における常識的な筋道ではなく、著者らが独自に考案した数学的フレームワークを用いて導き出された点です。ピーコン波のダイナミクスは、著者らの数学的フレームワークが有効に機能する”微分可能でない”現象の一例であり、将来的にはモビリティ基盤数理の構築にも繋がるものと期待されます。
【雑誌名】
Journal of Mathematical Physics*
*アメリカ物理学協会（American Institute of Physics）の論文誌
【論文タイトル】
Discretization of Camassa–Holm peakon equation using orthogonal polynomials and matrix LR transformations
【著者】
Ryoto Watanabe, Masashi Iwasaki, Satoshi Tsujimoto
【論文URL】
https://doi.org/10.1063/5.0189998
Journal of Mathematical Physics*
*アメリカ物理学協会（American Institute of Physics）の論文誌
【論文タイトル】
Discretization of Camassa–Holm peakon equation using orthogonal polynomials and matrix LR transformations
【著者】
Ryoto Watanabe, Masashi Iwasaki, Satoshi Tsujimoto
【論文URL】
https://doi.org/10.1063/5.0189998
【連絡・お問い合せ先】
京都府立大学 大学院生命環境科学研究科
教授 岩﨑 雅史
Tel & Fax: 075-703-5429 E-mail: imasa@kpu.ac.jp
教授 岩﨑 雅史
Tel & Fax: 075-703-5429 E-mail: imasa@kpu.ac.jp