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大学案内

環境科学部



環境科学部の教育の理念・目標

 環境科学部は、身近な生活空間から自然の生態系に至る「環境」に関わる諸領域の学術を学際的、総合的に考究することを目的として、人間の生活や産業などの諸活動と自然環境との共生を図るための知識と技術を身につけられるようにします。
 具体的には、
  1. 人間生活と住環境の向上
  2. 環境の科学的理解に基づく森林の保全と利用
 に関わるそれぞれの領域で、第一線で活躍できる人材育成を目標としています。

ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)

 環境科学部では、身近な生活空間から自然の生態系に至る「環境」に関わる学術を学際的、総合的に身につけた人材育成のため、次の能力や学識を身につけた学生に対し、学士の学位を授与します。
  1. 環境に関わる広汎な教養に裏付けられた知識や汎用的技能を習得している
  2. 環境に関わる自然科学・生活科学分野についての専門的知識や技術を習得している
  3. 課題を見いだす洞察力と課題解決の筋道を見いだす能力を身につけている
  4. 広い視野と柔軟な思考力を身につけている
  5. 培ってきた知識や自ら行った研究内容を的確に表現できる能力を身につけている
  6. 環境に関わる学問領域について、情報収集や国際的コミュニケーションを行う能力を習得している
  7. 社会的かつ学術的に高い倫理観を身につけている

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

 環境科学部では、ディプロマ・ポリシーに適う教育を、学部に属する2つの学科ごとの教育プログラムに反映させ、これに基づいて教育・研究活動を行います。
 いずれの学科においても、1年・2年次を中心に、全学共通の教養基礎科目、キャリア育成科目、教養総合科目、そして教養展開科目を履修させ、人間としての豊かな教養・汎用的技能を育むと共に、学部共通科目を履修させることにより各分野に共通する環境が関わる自然科学や人文社会科学についての基礎的知識や総合的知識を習得させます。それに加えて、学科専門科目を、1年次以降、段階的に増やしながら履修させることで、それぞれの分野で系統的に基礎から専門に至る知識・技術を習得させます。特に、学科専門科目においては、少人数教育を広く取り入れ、懇切かつ丁寧な教育指導を行うことで、学術に対する広い視野や柔軟な思考力を育みます。学部教育の集大成として、研究室配属を通じて行う個別指導による卒業研究等を行い、課題を見出し解決する能力や表現力、国際的なコミュニケーション力を高めるとともに、学術的な倫理観を身につけさせます。
 成績評価は、定期試験、小テスト、レポート課題に加え、主体的に授業に参加しているかの評価などを基に行います。また、卒業研究等では、履修した内容の習得度を総合的に最終評価します。

森林科学科

 森林科学科は、地球環境の保全、森林資源の有効利用を目的として、森林とその生産資源に関係する事象に対して総合的な教育研究を行い、環境問題、資源問題への取り組みを通じて地域貢献、ひいては国際貢献できる人材を養成します。

ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)

 森林科学分野における学術を探求し、基礎的・専門的知識、幅広い教養と社会性、協調性などを兼ね備えた人材を育成することを目的として、基礎および専門の教育カリキュラムを定めています。また、論理的思考力や客観的分析力、問題発見およびそれらを解決する能力を養うため、卒業研究を課しています。森林科学科で設定された教養教育科目および専門教育科目の講義ならびに実験・演習・実習の単位を修得し、卒業論文の作成、論文内容の発表を行って、以下の項目にある能力を身につけた学生に対して、学士(農学)の学位を授与します。
  1. 豊かな人間性を育み、幅広い社会性・教養を身につけている。
  2. 論理的に思考できる能力、自分の考えを的確に伝えることができる表現力、他人と相互理解できるコミュニケーション能力を身につけている。
  3. 社会人としての倫理観、協調性を身につけている。
  4. 森林科学に関する基礎的・専門的知識を体系的に理解している。
  5. 実験・調査・野外調査を通じて、課題を発見する能力、課題を解決する専門的能力を身につけている。
  6. 社会の一員として、産業の発展、地域あるいは国際社会に貢献する意欲を身につけている。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

 森林の持つ諸機能を総合的に理解し、それらの機能を十分に発揮させるための教育を行います。具体的には、森林の生物群集、木材資源の生産、水資源の涵養、災害防止、さらには、地球規模での環境保全機能と、それらの機能を発揮させるための適切な森林管理や木質系資源の有効利用などについて総合的に教育します。特にフィールドでの実践と自然を見る目を養うことを重視します。
 具体的な教育の実施方針は以下のとおりです。
  1. 教養教育科目を通して、人文科学・社会科学・語学・数学・自然科学の基礎知識に精通する。さらに知識の活用のために必要となる情報技術やその応用能力を養う。
  2. 「情報処理基礎演習」「新入生ゼミナール」などを通して、修得した知識や解析結果を論理的に分かり易く取りまとめ、地域社会・国際社会で発表・討議するために必要となる基礎的なプレゼンテーション技術を習得する。
  3. 「環境科学概論」「森林の科学」などの基礎的専門科目を通じて、森林の多面的な機能を理解し、「森林科学基礎実習」「森林科学総合実習」などの実習科目を通して、森林が有する自然的要因と人為による影響の関係を理解・分析し、社会的責任や技術者の倫理に基づいて行動する能力を養う。
  4. 「京都の農林業」「京都の自然」「森林植生学」「森林計画学」「砂防学」などを通して、古都京都の周辺地域における歴史的・文化的特性、ならびに、太平洋側から日本海側に至る近畿圏の地理的・植生的特性に関する理解を深め、森林の公益的機能の保全と管理・防災機能の発揮に関する基礎知識と能力を修得する。また,「木材組織学」「木材物理学」「木材化学」などの科目を通して、森林資源である木材の基礎的な理解を行い、「森林資源循環学」「木質資源利用化学」などにより木質系資源の持続的循環利用といった知識を得る。このようなカリキュラムを経て、森林の保全と森林資源の利用について総合的かつグローバルな視点を養う。
  5. 「キャリア入門講座」などのキャリア育成科目や「森林科学特別実習」などを通して、多様化する社会の要請に対応するために必要となる知識や技術を自発的に継続的に学習し、それらの学習成果を課題解決のために応用する能力を養う。
  6. 持続的資源循環の観点から、森林資源の現状や構造・機能を理解し、自ら課題をみつけ、その課題を解決する能力を養う。
  7. 4年間の学修成果は必修科目である「卒業論文」「専攻科目実験」「専攻科目演習」によって行い、卒業論文の作成や論文内容の発表について評価する。

環境デザイン学科

 環境デザイン学科は、豊かな生活環境の実現を目的として、住居・建築学、インテリア・生活デザインについて教育研究を行うことにより、広い教養と総合的な判断力を持ち、人と環境に優しい生活環境と生活様式の創造ができる人材を養成します。

ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)

 環境科学部のディプロマ・ポリシーに基づき、環境デザイン学科では、住居・建築学を基盤として、生活環境や生活空間に関わる専門性の高い「生活者の視点」をもった専門的職業人として社会に貢献できる、以下の知識と能力をもった学生に学士(環境デザイン学)の学位を授与します。
  1. 幅広い教養に支えられた人間生活と社会、文化、環境に関する総合的理解と、バランスのとれた判断力や自発的に考え主体的に行動できる汎用的能力を身につけている。
  2. 住宅・環境・建築分野の専門技術者に必要な倫理観と自然科学、情報技術の知識をもつとともに、グローバル社会に対応できる語学力を身につけている。
  3. 人間生活と人間を取り巻く環境に関する専門的知識と深い理解力を身につけている。
  4. 住宅、建築、インテリアデザイン、ランドスケープに関する専門的知識と技術、またそれらを活用できる応用能力を身につけている。
  5. 建築空間やランドスケープを設計するための創造力と表現力を身につけている。
  6. 建築空間や生活環境における課題を発見し、与えられた条件のもとで企画・立案・実行するための能力を身につけている。
  7. 論理的プレゼンテーション能力や他者と協働するためのコミュニケーション能力を身につけている。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

 環境科学部のカリキュラム・ポリシーに基づき、環境デザイン学科では教育課程において以下のようなカリキュラム・ポリシーを定めています。
 少人数制による丁寧な教育により、専門知識、創造力、俯瞰力、判断力、プレゼンテーション能力、コミュニケーション能力を鍛えるとともに、自然科学および人文・社会科学の両方に優れ、脱温暖化、安心・安全、環境共生などを目指して建築・都市・地域および生活環境・様式の創造に資する人材を養成しています。
 履修すべき科目として
  1. 環境デザインに関する広い視野を養うとともに、高度な専門性と深い学識を身につけるための講義や実験・実習。
  2. 実践的な企画・計画・設計・デザインおよび解析に関する技能と技術を磨くための建築・住宅・インテリアに関する設計・制作演習。
  3. 論理的思考力、課題探求能力、問題解決力を培い、解決策や提案を論理的に伝えるための卒業論文。
  4. 地域や社会的諸条件から計画のアイデアとコンセプトを構築し、より良い生活環境としてまとめあげ設計できる専門的能力を培うための卒業作品。
 そのために、住居・建築学を基盤としつつ循環型社会、ランドスケープ、インテリアなどを包摂した専門領域の下で、以下の2つのコース(「住居・建築コース」と「インテリア・生活デザインコース」)を用意しています。2年次後期からは、いずれかのコースに従って単位を取得します。
 「住居・建築コース」は、生活環境や生活空間に関わる幅広い教育研究領域を基にしたカリキュラム構成により、建築業界でより専門的な職務に就くための能力を育成します。
 「インテリア・生活デザインコース」は、人間環境を取り巻く福祉・造園緑化・インテリアなどの多様な社会ニーズへ対応できる人材を養成します。
 環境デザイン学科では、建築士養成をベースとしつつ、両コースの専門授業科目群を有機的に統合することで,インテリアから住宅・建築・都市・地域に至る幅広い生活環境を改善し創造しうる能力を修得します。
ディプロマ・ポリシーに掲げる知識や技能、実践能力、コミュニケーション力を修得するため、
  1. 1年・2年次では、全学共通の教養教育科目である教養基礎科目、キャリア育成科目、教養総合科目、教養展開科目、および環境科学部の連携科目を幅広く履修することにより、深くバランスのとれた教養と基礎的な知識・ジェネリックスキルを修得する。
  2. 2年次では、学科共通専門科目の履修により論理的思考力や数理解析力、専門分野における基礎的及び専門的知識・技能を修得する。後期からは、上記2コースの設定により、各専門分野に対応した授業科目群(設計・計画系,環境・設備系,構造・材料設備系,インテリア・生活デザイン系,地域計画・ランドスケープ系専門科目)を系統的に履修し、インテリア・住宅・建築・都市・地域に至る幅広いテーマについて、その専門基礎的知識と分析・理解力、デザイン・設計力を修得する。
  3. 3年次には、環境デザイン実習をはじめとする各種専門科目実験・実習等のより実践的で提案型・体験型の学びを重視した専門科目群の履修を通して、インテリア・住宅・建築・都市・地域に関わる専門家・技術者として行動する実践能力を修得する。
  4. 4年次では研究室への配属により、対面指導による卒業研究を通じて、高度な専門能力と深い学識を修得するとともに、自らの考えや解決策を論理的に伝えるコミュニケーション能力を修得する。
  5. 4年間の学修成果は、卒業研究(必修)によって評価する。合否の評価は、発表用梗概、発表会の内容を含め学科専任教員の合議により行う。卒業研究の履修要件は、3年次終了時点において『学生便覧』の履修規程において必要単位数などの諸条件が規定されている。