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京都府立大学 イベント情報

第66回・第67回 鴨叡会・生命化学科セミナーを開催します


第66回・第67回 鴨叡会・生命化学科セミナーを下記の通り、開催します。今回は、この4月に生命化学科に着任されました先生方に研究内容をご紹介いただきます。

第66回 鴨叡会・生命化学科セミナー
日時: 2024年5月14日(火) 10時30分~
場所: 6号館 ホール1
演題: 「ガンの光治療・光診断に用いる光感受性薬剤の開発」
演者: 堀内 宏明 先生
内容:  光感受性薬剤(光増感剤)と光を組み合わせたガン治療法(光線力学療法)は低侵襲な治療法として期待されている。また光増感剤は蛍光も発するため、ガンの診断にも併用できる。しかしながら、この光線力学療法・診断は臨床応用されているが、現時点での光増感剤の性能は不十分である。 我々は物理化学・光化学的なアプローチにより光増感剤の開発を行っている。
 まず、代表的な光増感剤であるポルフィリンの分子改良を行ってきた。我々のオリジナルなアプローチであるケイ素による光機能の改善を元に、光治療効果を著しく向上できることを見出した。現在は更なる機能向上を目指した研究を進めている。
 次に、光線力学療法は抗がん剤に比べると副作用が弱いが、正常組織に光増感剤が残留した状態で、自然光の元に出ると副作用を生じてしまい、普及のボトルネックの一つとなっている。そこで、光増感剤の機能をON/OFFスイッチングさせることにより、ガン細胞内でのみ光機能を発揮する化合物群の開発を行っている。

第67回 鴨叡会・生命化学科セミナー
日時: 2024年5月21日(火) 10時30分~
場所: 6号館 ホール1
演題: 「細胞内タンパク質結晶化と機能開発」
演者: 安部 聡 先生
内容:  タンパク質結晶は、タンパク質分子が規則正しく配列した固体の集合体であり、機能性分子を内包する固体材料として近年注目を集めている。自然界では、細胞内で形成されるタンパク質結晶が生体の様々な機能に関与していることが知られている。これまで我々が確立してきたタンパク質結晶の機能化を細胞内結晶エンジニアリングへと展開し、酵素内包結晶の細胞内合成とpH溶解による酵素放出、アミノ酸欠損による多孔性結晶合成と人工分子集積、結晶内集積構造を用いた超分子タンパク質合成など、細胞内タンパク質結晶の様々な機能化手法を確立してきた。さらに、これらのエンジニアリング技術を基盤とし、新しい結晶化手法として、無細胞タンパク質合成を利用した迅速結晶化と構造解析技術の開発、大腸菌内結晶化を用いたタンパク質集合体を固定化した固体材料の構築を達成した。本発表では、これらのタンパク質結晶化手法から機能化まで我々が確立してきた技術について最新の成果を含めて報告する。


多数の皆様のご来聴を歓迎いたします。

◆連絡先◆
~生命化学科~
高野和文
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