本学と西安外国語大学との交流協定に基づき、本学では毎年1年間の派遣期間で、西安外国語大学に日本語教員として大学院生を1名派遣しています。
今年度は、文学研究科国文学中国文学専攻修士課程の井口千雪さんが派遣されました。10月から1年生・2年生の日本語の授業を担当しています。
写真は、スピーチコンテストを控えた学生さんたちを、4名の日本語教師が課外に特別指導している風景です。40分の間に、日本語で書かれた短文を読んで、それについての感想や意見を日本語でまとめるという「即興作文」の訓練をしています。
「即興作文」練習風景。前列が西安外国語大学の学生。後列の4名が日本語教師。
昨年度は、文学研究科国文学中国文学専攻博士課程の梶原愛加さんが派遣され、一年間の任務を終えて帰国しました。
以下は、西安外国語大学での日本語授業や学生との交流についての梶原さんからの報告です。
* * * 西安だより(一) * * * 梶原愛加
昨年の夏から今年の夏にかけての約1年間、日本語教師として西安外国語大学に赴任させていただきました。その短くも多くの経験をさせていただいた1年の中でも特に印象に残っていることは、やはり普段の授業やイベントなど何事にも積極的に取り組む学生たちの姿です。
私は1年生と2年生の会話の授業を担当させていただきましたが、授業でまず始めに驚いたことは、教科書に書き込みをしているその分量の多さです。代表して2年生の学生の教科書を撮らせてもらいましたが・・・ただただ、頭が下がる思いです。 → 写真(1)
写真(1)学生のノート
その勉強の成果を発揮する場として、1年生は校内での朗読大会、そして2年生は校内での演劇大会に加え、近隣大学が集まってのアフレコ大会があります。「ちびまる子ちゃん」「のだめカンタービレ」「クレヨンしんちゃん」など、様々な日本のアニメ・ドラマがアフレコされ、日本語の流暢さだけではなく、本物の声優顔負けの演技力が競われました。 →写真(2)(3)
写真(2)演劇大会
写真(3)アフレコ大会
3、4年生が中心となって参加する大会としては、何といっても日本語スピーチコンテストが挙げられるでしょう。私たち日本人教師も、選手に選ばれた学生と大会前日まで練習、練習、の日々が続きます。大会本番ではどの学生も堂々と、そして楽しそうにスピーチをしていました。 →写真(4)(5)
写真(4)陝西省大学生日本語弁論大会
写真(5)中国日本語スピーチコンテスト
勉強だけではありません。遊びに対しても、学生はみな積極的そして元気一杯です。学生と十ン歳離れた私にとっては少々ハードな山登りやお花見、本場の餃子作りなど、授業外でも本当に楽しい時間を一緒に過ごすことができました。 →写真(6)(7)(8)(9)
写真(6)山登り
写真(7)お花見
写真(8)餃子作り
写真(9)教室にて学生と
あっという間の1年ではありましたが、これで交流が終わったわけではありません。私を快く受け入れてくれた学生たちや、公私共に支えてくださった西安外国語大学の先生がたへの恩返しのためにも、今度は日本から、交流の力になれたら・・・と思っています。
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本学と西安外国語大学との交流協定により、昨年度から一ヶ月の派遣期間で本学教員の派遣も始まりました。
昨年度は文学部日本・中国文学科の青木博史准教授が、今年度は文学部日本・中国文学科の林香奈准教授が派遣され、西安外国語大学日本語専攻の大学院生を対象に授業を行いました。
教室にて。壁には「奥の細道」が掲げられています。
新キャンパスの校庭にて